時間と価値

こんにちは、MSLABOです。

以前の記事「大富豪をめざせ!」で大富豪になるための指南について学んだことを書きましたが、今日は別の角度からお金持ちに迫ってみたいと思います。ところで世に言う「お金持ち」とは、いったいどの程度の金額のことを言うのでしょうか


お金持ちの教科書:加谷 珪一:阪急コミュニケーションズ」では、加谷さんが経営コンサルタントとしての実務の中で出会った数多くのリアルお金持ちから、その傾向や実態を解りやすく紹介してくれています。

加谷さんによれば、お金持ちの定義は純資産ベース(借金などの負債を除く資産)で3億以上、年収なら3千万以上が最低ランクだと言います。

資産を有効活用(本に詳しくは書かれていませんが、おそらくリスクをとって外貨為替などをするのでしょうか?)して3.5%の金利を確保したと想定すると、3億あれば年収1000万程度が金利で支払われることになるため、贅沢をしなければ少しは余裕をもって生活できる事がその理由なのだそうです。

ポイントはリスクをなるべく低くした状態で、実労働以外で安定した収益をあげられるかという事のようです。金利頼みだけでは、今の御時世だと3億でも足りないかもしれませんね・・・(汗)

この本ではリアルお金持ちの特徴以外に、お金が逃げていく残念な考え方や態度も幾つか紹介しています。詳しくは本を読んでいただくとして、今回はその中から時間と価値について考えてみたいと思います。

ただの消費者になるな!と加谷さんは書きます。

世の中には消費する人と生産する人(投資家)がいますが、お金持ちは投資家です。投資というと株や債券などにお金を使ったり、先物取引やFXなどを行うことをイメージするかもしれませんが、そうとばかりは限りません。大切なのは投資するマインド(意識)というわけです。

例えば時間。1日の物理的な時間の長さは誰にとっても24時間ですが、加谷さんは「ある意味間違いだ」と指摘します。時間も立派な消費資源だし、投資資源になると言うのです。どういう事でしょうか?。

加谷さんはあるお金持ちの実話を例に上げ、時給700円の人が家でゴロゴロTVを見る場合、「そのTV番組を700円だしても見たいと思うか」を考えなさいと指摘します。700円の価値があるなら見ればよいし、もったいないと思うならTVなど見ないで働いたほうが良いというわけです。

またお金持ちは移動にタクシーを好むといいますが、これも移動時間を有効に使えるからだそうです。350円で混んでいる電車に1時間揺られて、ストレスをためながら時間と体力を消費するか、タクシーで1時間1万円を払い、車内でゆったり仕事や考え事をしてアイデアを煉るのに投資するかを判断しているというわけです。

私達安月給のサラリーマンは時給換算で2000円から2500円程度(年収約500万想定)ですから、タクシーで1時間仕事をしていたら損になりますが、年収3000万の人は時給1万5千円相当になりますので、タクシーでも十分に元が取れる計算になりますね。

なんでもお金に換算すると、世知辛くて息苦しい思いがしますが、要はただ単にお金を使うのではなく、そのお金が自分にとってメリットになるかどうかを意識しなさいという事のようです。ただ消費するのではなく、その消費は投資になるかどうか?

人は誰でもラクを求めます

自炊するよりコンビニ弁当を買ったりファミレスで食事する方がラクです。自分でコツコツ楽しみを見つけるより、TVを見たり雑誌を読んだりゲームをするほうがラクです。極端な話、畑で野菜を育てたり川で魚を釣るより、スーパーで買ったほうがラクですし、既に調理済みの料理を買えばさらにラクです。

ですがラクの代償にはお金を払う必要があります。それが貨幣経済システムですからね。

ポイントは、「消費者にとってのお金」は「時間」だという事です。時給いくら。XXX時間働いたので給料がYYY円。だから生活の中でラクを求め過ぎると、どんどん時間(お金)がなくなり苦しくなるのです。

一方お金持ちの「お金」は消費者とは意味が異なるといいます。お金持ちのお金」は「時間ではなく買い手の価値」。自分の信用を担保に、時間ではなく価値を売ります。時間=価格ではないので、余った時間を優雅に過ごせるわけです。


『ゆとりは一種の投資である。』

トム・デマルコ:ソフトウェア工学者

例えば芸人。芸人は芸を売って人々を楽しませることでお金を得ます。本の作者は本を書いて売る事でお金を得ます。芸をした時間、本を書いた時間が収入ではありません。

有名なスポーツ選手は、球団やクラブを優勝に導いて多くの広告費用を出資者に還元し、視聴者には夢という価値を与えます。試合時間=給与ではありません。

また投資対象には「自分自身」も含まれます。自分自身に投資すると聞くと、きらびやかな衣装や装飾品を買う事や、旅行や高級車などを思い浮かべますが、多くの場合これは単なる消費に終わります。

例えば本屋で自己啓発本や知識を身につけるための本を買って読む。本代が1000円、読破するのに3時間必要として時給700円なら700×3+1000=3100円。一般的なサラリーマンなら時給2500円×3+1000=8500円の消費になります。

その本から身につけた知識、技術、人様の経験が自分の人生に役立ち、8500円以上の価値を生むなら投資になります

大抵の場合本を書いている著者は、当人の膨大な経験や学習を経て得たものを本に解りやすく紹介しているのでしょうから、それだけの経験や知識を1から身につける時間や労力を考えると、とても本を買う時間では賄えない事は、想像に難くないと思います。

加谷さんの本にしても、経営コンサルタントとして沢山のリアルお金持ちに話を聞く経験を元に本を書かれていますので、自分が同じ経験をする時間と労力を考えれば「本代程度でその一部を得られるのは安い」と考えられます。つまり多くの場合、読書は「投資」になるという事です。


『読書は充実した人間をつくり、書くことは正確な人間をつくる。』

フランシス・ベーコン:哲学者

もっとも、せっかく読んだ内容を次から次へと忘れてしまい、人生の役に立てられない私は、消費者かもしれませんが(汗)というわけで、せっかく読んだ内容を少しでも忘れないように、こうして記事に書き留めています(笑)


『読書して考えないのは、食事をして消化しないのと同じである。』

エドマンド・バーク:政治家

あいたたた・・・。耳が痛いです。
その行動は消費か投資か・・・私も注意していきたいです。

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


今日の学び: その行動は消費か投資か
今日の箴言:

  • トム・デマルコ:ソフトウェア工学者
  • エドマンド・バーク:政治家
  • フランシス・ベーコン:哲学者

今日の書籍:お金持ちの教科書:加谷 珪一:阪急コミュニケーションズ
今日の写真:lllust AC様:chiccaさん
いつか書く:信用と価値について

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