こんにちは、MSLABOです。
新しい年がやってきました。新年といえば初詣、初詣といえば願い事です(笑)。そして誰もが一度は「大金持ちになりたい」とか「成功したい」とお願いしたことがあるのではないでしょうか?。私は・・・ありますね。ええ(汗)。
今日のポイント
成功に必要なもの?
では人生で何事かを成し遂げたり成功するためには、何が必要なのでしょうか?。みなさんはどう思われますか?。
若さ
美貌(ルックス)
豊かな才能
強運
学歴
人脈
潤沢な資金
この他にもたくさんありそうですが、私は上記のようなものが思い浮かびました。
うーん・・・こうして挙げてみると、どれも自分には無いなぁというのが正直な実感です(汗)。
若さは誰もが持っているものですが、うっかり歳を重ねたあとでは取り戻す事ができません。
人脈や資金は努力の証とも言えますが、生まれた家柄や環境が強く影響しているとも考えられます。極端な話、安定した国に生まれるか紛争地域に生まれるかによって、その人が築く人脈や資金に大きな差が出るのは、想像に固くないでしょう。
美貌は、それこそ生まれつきの要素ですよね。生まれた時代(運)が影響するものとも言えます。
現代生まれの絶世の美女(美男子)も、彼女(彼)が平安時代に生まれていたとしたら、きっと評価が異なっていたに違いありません(笑)。なぜなら、美醜の流行り廃りは時代によって大きく異なるからです。
(画像:illust-AC 様:kimkimkaoruさん)
日本の学校教育のように「記憶」を重視する世界では、「物覚えの良さ=学歴」も、ある意味生まれ持った才能が決めている世界といえそうです。
事実、東大卒でIQ130以上の限られた人だけが所属できるメンサ会員でもある中野 信子さんは、その著書「努力不要論:中野 信子:フォレスト出版」で次のように書かれています。
「エピソード記憶の良い人が、良い成績を収めるという研究結果があるのです。(中略)(日本のような記憶力で解ける試験問題では)遺伝で大きく差がついてしまっているのです」
なんとも身も蓋もない話ですよね。
そう言われてみればクラスに1人くらい、日頃ガリガリ勉強しているわけでもなく特別な塾などに通っているわけでもないのに、妙にテストの点数が良い子っていませんでしたか?(笑)。
彼らはエピソード記憶が優れているのかもしれません。
もちろんその子が「人知れず努力している」可能性はあります。その一方で、授業の内容をよく覚える事ができる「才能」があるとも考える事ができるというわけなんです。
つまるところ先に上げたような「成功しやすい」特徴は、どんな親から、いつ、どんな環境で生まれ育ったかに強く関係しているという事になります。
それが事実なら、なんともやりきれない気持ちになります(泣)。
(画像:Photo-AC 様:miffy9さん)
ところがそんな話とは真逆の説を唱える人もいます。
たとえば「書斎の鍵:喜多川 泰:現代書林」で、喜多川さんは次のように書かれています。
「人生で手に入るものは才能(生まれ持っているもの)で決まるわけじゃない」
また音楽やスポーツの分野で著しい成果を上げた人たちを丹念に調べ、「才能」の本質について研究した心理学者のアンダース・エリクソンは、「超一流になるのは才能か努力か?:アンダース・エリクソン、ロバート・ブール、土方奈美(訳):文藝春秋」で、次のように指摘をしています。
「生まれつきの才能を裏付ける証拠は1つもない」
すべての人は裸一貫で生まれてきます。金銀財宝をもって生まれてくる赤ちゃんは1人もいません。
しかしその後の人生で、「素晴らしいものを手にする人」と「くだらない人生を送る人」の差が生まれてくるわけです。
事実、お金持ちの家に生まれたり有名な学校を卒業して一流企業に就職しても、その後の人生が悲惨になる人は大勢みえます。そんなニュースは毎日のように目にします。
その一方で貧しい家庭に生まれたり、最低限の義務教育しか受けることができなかった人が、世界で活躍する例もあります。
その「違い」を生み出しているものは、いったい何なのでしょうか?。
それは才能のせいか?
私達は、とかく「輝くような人生を歩んでいる人」や「みんなに注目されるような成果をだしている人」を見ると、それを「才能」や「遺伝」のせいにしたくなります(汗)。
早い話、地道に努力をしていない自分をごまかすために「逃げ」ているのです。
喜多川さんも先の著書で、次のように書かれています。
「ほとんどの人たちは「生まれた環境と、持って生まれた才能によって、手にするものが決まっている」と思い込もうとしています。(中略)(しかし)生まれた環境が「手に入れるもの」の質や量を決定していないことは、多くの伝記を読んで見ればわかります」
これは確かにそうですよね。
いくつか例をあげてみましょう。みなさんは下記AからDの人は、誰だかわかりますか?。みんな実在の人物で、偉業を成し遂げた人たちばかりです。
A 映画俳優
高行時代に「最も成功しそうにない少年」に選ばれ、ようやく役をもらってデビューした映画会社の副社長からは、「おまえには俳優の才能がないから、やめておけ」と言われた
B 役者、映画監督
父親はアル中で死去。母親は精神病で入院。小さい頃は孤児院や貧民院を転々とし、盗みをする事もあった。ハリウッドではその演技が「ナンセンス」だと酷評された
C 科学者
4歳になるまであまり話すことができず、7歳まで文字が読めなかった。学校の先生からは「精神的に遅れており、社会性がなく、いつまでも空想にふけっている」と酷評された
D 発明家
小学校の教師に「学習する知能がなさすぎる」と言われてあえなく退学させられた。仕事では2度「生産性が低すぎる」と非難され、解雇された
経歴だけを見ると、とても悲惨です。才能にも運にも環境にもお金にも学歴にも見放されている事がわかります。
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答えは
Aはアメリカを代表する映画スターのハリソン・フォード
Bは20世紀を代表する喜劇王のチャールズ・チャップリン
Cは20世紀最大の科学者アルバート・アインシュタイン
Dは同じく20世紀最大の発明家トーマス・エジソン
彼らの名前を知らない人はいませんよね。そのくらいの偉業を成し遂げた人たちですが、経歴からは「生まれ持った才能や環境」とは無縁の人だったように思えます。
では、何が彼らに成功をもたらしたのでしょうか?。
喜多川さんは先の著書で
「素晴らしい才能が素晴らしい結果を引き寄せるとは限りませんが、素晴らしい習慣が素晴らしい結果を引き寄せる」
と書いています。つまり「成功」をもたらすものは「才能ではなく、習慣」だというのです。
「一日一字を記さば一年にして三百六十字を得、 一夜一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失う」
吉田 松陰:幕末藩士
習慣と行動
習慣とは「意識しないで行う行動」の事です。別の言い方をすると「XXXしなければいけない」とか「XXXしよう」と思わなくても、自然としてしまう行動とも言えます。
靴を履くのは右足からか左足からか
歯磨きはどの歯から行うか
服の袖は左右どちらの手から通すか
人の行動の4割は習慣によるものだという説もあります。そして、習慣の恐ろしいところは、靴を履いたり歯を磨くといった行動だけではなく、思考や感情にも影響を与えているという事です。
Aさんは、面白い人だと思う
Bさんといると、いつも嫌な気持ちになる
具体的な例は人により様々でしょうが、あなたにも思い当たることがあるのではないでしょうか?。
Aさんは本当にいつも面白い人なのか、Bさんは誰にとっても嫌な人なのか・・・本来は断定できない事ですが、いつもそんな気持ちになってしまうことがあります。つまり習慣化しているのです。
こんな調子で、時間があるときに
ついついGAMEをしている
なんとなく動画やテレビをみている
いつもスマホをいじっている
といった事が習慣化してはいないでしょうか?
「もし自分を変えたいと望むなら、今の快適な習慣を捨てなければならない」
W・A・ピーターソン:作家、コラムニスト
嫌なことは、できない理由を考えてしまう
失敗したくないので、言い訳をする
恥をかくのが嫌なので、人とのコミュニケーションを避ける
人を思い通りにしたいので、怒鳴ったり大声を出す
こんな事が習慣化してしまっている人もみえるかもしれません・・・。
「成功」した人は、そんな時間のあるときに「努力」を重ねているのです。「成功」した人は、そんな弱い自分を見つめて「乗り越えている」のです。
確かに成功「しやすいかどうか」に才能や遺伝の影響はあるかもしれません。ですが最大の差は、日頃の考え方、感情、行動などの習慣にあるのではないでしょうか?
「天才って便利な言葉だよね。だって、天才っていったら、努力もしないで持って生まれたものだけでやってきたように思われるんじゃないかなぁ。私、誰よりも練習してるよ。他の子がみんな帰っても、ひとりで練習してるよ。」
福原 愛:卓球選手
これは卓球において「天才少女」と謳われた福原 愛さんの言葉です。
成功が習慣の為せる技であり、そこから引き起こされる努力の賜物である事が理解できると、天才や才能という言葉が妙にあざとく色あせたものに感じられます。
では良い習慣を身につけるには、どうしたら良いでしょうか?。そんな人のために次の言葉を紹介しましょう。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから
マザー・テレサ :修道女
初詣での神頼みも悪くはありませんが、ぜひ今年は日頃の習慣を変えて、幸せや成功に近づきたい。新年の初めに、私もそんなことを思わせていただきました。
Myオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたにもよきことが沢山起きますように。
今日の学び:自らの習慣を変えよ
今日の箴言:W・A・ピーターソン、吉田 松陰、福原 愛
今日の書籍:
努力不要論:中野 信子:フォレスト出版
書斎の鍵:喜多川 泰:現代書林
超一流になるのは才能か努力か?:アンダース・エリクソン、ロバート・ブール、土方奈美(訳):文藝春秋
今日の写真:Photo-AC 様:RRiceさん