こんにちは、MSLABOです。
あなたは自信がある方ですか、それともない方ですか?。会社や学校で経験がない仕事や役割を「やってみないか?」と誘われた時、どうしますか?。
今日のポイント
根拠のある自信
「どこまで出来るかわかりませんが、全力で取り組みます」と言う方でしょうか?。
それとも「なんで俺なんですか?。他に適任者がいるのでは・・・」と逃げ出す言い訳をする事が多い方でしょうか?。
私は後者です。はい。自分に自信が持てずに、ウロタエてしまう人でした。
よく言われることですが、自信には2種類のものが存在します。1つは「根拠のある自信」。そしてもう1つは「根拠のない自信」です。
根拠のある自信とは
- 過去の実績や成功体験
- 高い学歴や収入
- 地位や名誉や称号
- 大きな会社や、知名度のある組織への所属
- 他人から賞賛された経験
- 持っている賞、資格、ライセンス
- 経験年数や、乗り越えた修羅場の数
- 生まれた場所、家柄、階級
- 時には親の七光り(笑)
など、目に見える「現在や過去の実績」を基準とした自信の事です。
確かにこのような実績を持っていると、自信が持ちやすいですよね。
しかし実績にこだわり過ぎると、変化やチャンスを逃してしまい、時代に乗り遅れる事にもなりかねません。
でも残念なことに、人は(私も含めて)本当に「形ある権威や、わかりやすい実績」には弱いんですよね(汗)。
専門誌に取り上げられた、TVで紹介された、有名人が推薦している、沢山の人が「イイネ」をつけている、何年も続いている・・・。こんな事例に、いとも簡単に流されてしまいます。
少し前に「コワーキング・スペース」を提供している会社の経営者の方と話をする機会がありました。
コワーキング・スペースとは、学生やビジネスマンが、気軽に使うことが出来る共用の「レンタルスペース」の事です。
その経営者の方は「良いサービスを提供しても、なかなか「怪しい」と思われて、利用してもらえない事が悔しい」とおっしゃっていました。
(画像URL:illust-AC 様:yoshikun さん)
「そんな安い値段で使えるのには、裏があるのでは?」「レンタルスペースに出入りする人なんて、ロクでもない人なのでは?」といった感じなのでしょうか?。
キャッシュカードを作る時や、事務所や賃貸アパートを借りる時も、「実績」が求められます。
有名企業に所属していたサラリーマン時代と、ぷらぷらしているフリーターでは、カードを作るときや賃貸アパートを借りる時、相手の態度がまるで違う事に気がついて、少し悲しくなりました(汗)。
根拠のない自信
「虎の威を借る狐」という諺(ことわざ)があります。
有名な話ですので紹介するまでもないとは思いますが、簡単に書くと以下のような話です。
ある時、狐は森でトラに出会います。トラは、餌を見つけたとばかりに、狐を食べようとします。
(画像URL:photo-AC 様:acworksさん)
あわてた狐は、とっさにこう言います。
「私は天帝(神様)から、百獣の王に任命された者だ。私を食べると、バチが当たるぞ。嘘だと思うなら、私の後からついてくるがいい。」
こうして狐がトラを従えて森を歩くと、道で出会う獣はみんな恐れをなして逃げていくではありませんか。
「どうだ、本当だっただろう?」
こうして狐はトラに食べられることなく、逃げることができました。
この寓話を元に、本当は大した実力もないのに他人の権威を借りて威張る人の事を「虎の威を借る狐」と呼ぶわけです。
小さい頃この話を聞いた時、「狐って最低だな」と思いました。でも今は「狐さん、すげーじゃん」と思います(笑)。
普通トラに睨まれるような状況になったら、恐怖でまともな思考などできなくなります。なのに、狐の機転の良さはどうでしょう?。ちょっと真似ができません。
誤解のないように言っておくと、私は今でも「虎の威を借る狐」のような人たちは好きになれません。でもトラを目の前に、こんな機転を利かせることができる狐は、けっして「実力のない存在」では無かったとも思うのです。
私達が「根拠のある自信」の「根拠」にしているものは、実はこの寓話の「虎」のようなものではないでしょうか?。
それは「他人から与えられたもの(賞、権威、地位、お金)」であったり、「過去(実績、経験、知識)」です。
だから状況が変化すると、すぐに役に立たなくなります。
先程の寓話でも、トラを従えて歩いている狐の前に、豚やシカ程度の動物しか現れないならOKでしょう。想定の範囲内です。
でも、もしも森からトラよりも強いゴジラやモスラが出てきたとしたら・・・トラの権威は何の役にも立たなくなりますよね(笑)。
(画像URL:illust-AC 様:わいるどべあ さん)
その一方で「根拠のない自信」は強いです。
狐にはきっと「俺なら、どんなピンチも口先三寸で切り抜けられる」という根拠のない自信があったのではないでしょうか?。
根拠のない自信とは、文字通り「実績や経験」を伴わない自信です。
「理由なんてないけど、大丈夫だと思う」
「俺ならきっとできると思う。え、なぜって?・・・それは、俺だから」
そんな感覚です。
根拠はありませんから、状況が変わっても簡単に価値が変わりません。
森で出会うのがトラからライオンやゴジラに変わったとしても、きっと利口な狐さんは、うまく言い逃れることができたに違いないのです(笑)。
だから「根拠のある自信よりも、根拠のない自信を持ちましょう」というのが、よくある自己啓発系のウリ文句です。
根拠のない自信の大切さを書いた本もありますし、根拠のない自信を持っている人は成功しやすいという調査報告もあるようです。
『最初にあったのは夢と、そして根拠のない自信だけ。そこからすべてがはじまった』
孫 正義:ソフトバンク創業者
自信て必要なのだろうか?
しかしどんな事にも、良い面と悪い面があるものです。自信がない事にもメリットはあります。
え、どんなメリットだって?。
例えば、自信がない人は「自分の能力や現実を客観視できる人」だとは言えないでしょうか?。だから、物事を始める事に慎重になるわけです。
慎重になれば、危険を避けやすくなります。必然的に大きな失敗をする事も少なくなるでしょう。
また自信がないので、物事を始める前によく調べたり、計画を立てたりします。これらは物事を着実に進めるのに役に立ちます。
必要な知識や技術があれば、学ぶために努力をするかもしれません。だって自信がありませんからね(笑)。
これらはみんな「立派なメリット」だとは言えないでしょうか?。
(画像URL:illust-AC 様:歩夢 さん)
その一方で「根拠のない自信」を持っている人にも弱点はあります。
例えば「根拠のない自信」を持っている人は、そもそも「自分の能力や現実を甘く見積もりやすい人」だと言えます。だからこそ「無茶」ができるわけです(笑)。
危険を省みないで行動すれば、危ない目にあう事もあるでしょう。甘い見積もりが災いして、大きな失敗をする事もあります。
自信があるので、物事を始める前によく調べたり、計画を立てないかもしれません。サボったり、地道な努力を嫌う傾向もありそうです。
そう考えると、一概にどちらが素晴らしいとは言えず、どちらにもメリットとデメリットがあるのだと気が付きます。
だからどちらか一方に偏るのではなく、「根拠のない自信を持って新しいことにチャレンジしながら、それを努力で現実にする人」が、一番強いように思うのです。
『新しいプロジェクトを始める時は完全に最後まで信じるんだ。自信を持って、最良の結果を目指して、最善の努力をすることだ』
ウォルト・ディズニー:映画監督、脚本家
あと考えておきたいのは、「そもそも何かを始めるのに、自信を持つ必要はあるのか?」という事です。
どんなに経験や知識があっても、それはあくまで過去の出来事。無いよりはマシですが、「これから先の未来」を100%保証してくれるものではありません。
どんなに準備をしても、予想しない出来事は起きます。
だから、失敗したくない、バカにされたくない、誰かに認められたい、必ず成功しなければ・・・と強く思いすぎると、途端に不安になって自信がなくなります。
リスクを恐れて行動しなければ、何も生まれませんし、何も始まりません。
根拠のある自信を持つも良し、根拠のない自信を持つも良し。自信が無いのも、また良し。
こだわる所はそこでは無いように思うのですが、いかがでしょう?。
1回きりの人生です。自信のある無しよりも「楽しいと思うことはやってみる」人生が送りたい。私はそう思っています。
さてあなたは、どうしますか?。
Myオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたにもよきことが沢山起きますように。
今日の学び:根拠のない自信で、楽しんで行く
今日の箴言:
孫 正義:ソフトバンク創業者
ウォルト・ディズニー:映画監督、脚本家
今日の書籍:なし
今日の写真:illust-AC 様:春さん