こんにちは、MSLABOです。
自分とは何か。自分は何がしたいのか。自分は何を幸せと感じるのか。いつもそんな疑問が頭の片隅をよぎります。
今日のポイント
吾輩の辞書に「我慢」という文字はない
いままで長い間サラリーマンをしてきました。
嫌われないようにと人に合わせ、時には作り笑いをし、生活のために嫌な仕事を我慢しているうちに、「自分の心の声」を感じるセンサーがすっかりと錆びついてしまいました。
自由に生きる。そう、なによりも自分の気持を大切にして、心の思うままに生きる。そんな理想を叶えるにはどうしたら良いのか?・・・。
そんな事を思い悩んでいた時、「好きなことだけで生きる:Dora Tauzin:大和書房」という本に出会いました。
著者のドラさんは生粋のパリジェンヌです。日本とフランスを行き来しながら、双方の国で活躍をされています。
フランスといえば自由、平等、友愛を掲げる芸術の国ですが、フランスの国旗を彩る3色も、自由(青)、平等(白)、友愛(赤)をシンボルにしているという俗説があります。
(画像URL:Wiki フランスの国旗 記事 様)
そんなフランス人から見ると、日本人には「いろいろと不思議に感じること」が多いのだとか・・・。
例えばフランス語には、日本語の「我慢」に相当する言葉がないといいます。「えっ!、ほんとに?」と思いますが、日本のこともよく知っている本物のフランス人が言うのですから、間違いないでしょう(笑)。
ドラさんは、日本人から「我慢してね」と言われるたびに、なぜみんなじっと耐えているのか不思議だったそうです。
日本語のガマンには「がんばる」「しょうがない」という意味も含まれていますが、そのような意味の言葉もフランス語には無いそうで・・・文化の違いとはいえ、なんだかすごいですよね(笑)。
「吾輩の辞書に不可能という文字はない」とは、フランスの皇帝ナポレオンの有名な言葉ですが、フランス人の辞書には「がんばる」とか「しょうがない」という文字もないようです(汗)。
ドラさんは我慢する事について、次のように書かれています。
「わたしは「将来のためにがまん」という考え方もしません。明日…というより、人間は次の瞬間、どうなっているのかわかりません。今この瞬間を濃密に生きなければいけません」。
震災時に、日本人の我慢強さと礼儀正しさが世界の人々を驚かせたという話もありますから、必ずしも我慢することや耐えることが悪いとはいえないでしょう。
しかし日常の些細なことまで、いつも「我慢しなければ」「耐え忍ばなければ」「他人に合わせなければ」と考えるのは、なんとも窮屈な生き方のように感じます。
(画像URL:photo-AC 様:acworksさん)
第一そんな生き方を長く続けていると、私のように「自分は何がしたいのか」「何が嬉しいのか」さえわからなくなってしまいます(汗)。
自分に嘘はつかない生き方
それでは自分らしく生きるとは、どのような生き方なのでしょうか?。
著書の中でドラさんは、それは「自分に嘘をつかない生き方」だと指摘をされています。
自分は何が楽しいと感じるのか、どんな主義主張で生きていくのか、どんな人生を歩みたいのか、自分の気持に素直になって、自分を見つめることが大切だといいます。
自分に嘘をつかないというと、なんだか大げさな事のように聞こえますが、決してそうではありません。
彼女が言う「自分に嘘をつかない生き方」とは、日常のちょっとした生活の中で発揮されるものだからです。
その例として、こんな話を紹介してくれています。
フランスといえば、服やアクセサリーの一流ブランドが沢山ある国です。イヴ・サンローラン、エルメス、カルティエ、ココ・シャネル・・・ファッションに詳しくない私でも聞いたことがあるメーカーが目白押しです。
でも多くのフランス人女性は、服やアクセサリーを「有名だから」とか、「みんなが身に付けているから」という理由で買ったりはしないそうです。
安売りバーゲンは大好きだけれども(笑)、彼女たちが服やアクセサリーを選ぶ基準は、自分が良い(素敵!)と感じるか、そして自分らしさを演出できるかどうかで、自分の気持が最優先ということです。
これも立派な、自分に嘘をつかない生き方ですね。
『人生で何よりも難しいのは、嘘をつかずに生きることだ。そして、自分自身の嘘を信じないことだ』
フョードル・ミハイロビッチ・ドストエフスキー:小説家
服はもとより、昼のランチや居酒屋の注文でさえ「みんなと同じでいいや。いつものヤツね」という選び方をしている自分とは、ずいぶん異なるものを感じてしまいます(汗)。
ワガママでいいじゃない!
ところで「自分の気持を最優先にする。自由に生きる」というと、「なんてわがままなんだ」と顔をしかめる人がみえますよね。
ドラさんも時々「自分のことしか考えないなんて、幸せな人ね」と言われる事があるそうです。
でもドラさんはそんな意見に対して「好きなことだけをする事と、自分のことだけを考える事は全然違う」とキッパリと明言をされています。
わがままで自由な事が何よりも好きだけれど、自分が決めた人生は自分で引き受ける覚悟がある。だから、うまくいかないことがあっても、それを他人のせいにしたりはしない。
自分が自由で気持ちが良いことと、周りの人が気持ち良く過ごせることを、ちゃんと両方考えることができる。ドラさんの生き方は、そんな生き方なのです。
そして、自分が明るく幸せなエネルギーを出して生きることで、周りの人にも明るい気持ちになってほしいと述べられています。
(画像URL:photo-AC 様:acworksさん)
うーん、パリジェンヌは外見が美しいだけじゃなくて、心も大人で素敵です(笑)。
それでは、いつも我慢をしながら自分の気持ちにフタをして生活していったとしたら、年を重ねた時に何を思うのでしょうか?。
ナディーン・ステアさんという85歳のお婆さんが書いた「もしも人生をやりなおせるなら」という詩があります。
この詩は有名で、自己啓発書にも時々取り上げられています。
少し長いですが、紹介してみましょう。
もしも人生がやり直せるなら
こんどはもっと沢山失敗をしたい。
よけいな力を抜いて、いつもリラックスして暮らす。
そして、おかしな事を沢山する。
もうなんでも、深刻に受け止める事はやめる。
チャンスがあれば、何度でも挑戦する。
もっとどんどん旅に出て
もっとたくさん山に登り
もっといろんな川で泳ぎたい。
好きなだけアイスクリームを食べ
むりして豆ばかり食べるのはよそう。
きっと今よりも問題は増えるかもしれないけれど
頭の中だけの心配事は減るだろう。
ごらんのとおり、私はごく普通の人間です。
いつだって
どんな時でも
コツコツまじめに、生きてきました。
ああ、そんな私の人生にも
生きる喜びを感じた瞬間が、幾度かありました。
もしも人生をやりなおせるなら…
あんなひとときが
沢山ほしい。
本当にそれだけで
あとは何もいらない。
ただ長生きするために、今日を過ごすのではなく
一瞬一瞬を大切に生きる。
体温計や
湯たんぽ
レインコートや
パラシュートがなければ、どこにも出かけられない…
私はそんな、用心深いタイプのひとりでした。
もう一度人生があるとしたら
こんどはもっと
身軽に旅に出よう。
もしも人生をやり直せるなら…
春から秋の終わりまで
ずっと素足のままで暮らす。
もっと沢山ダンスを踊る。
もっと沢山メリーゴーランドに乗る。
そして、もっと沢山ヒナギクを摘む。
この詩は「もしも人生をやりなおせるなら if I had my life to live over:ナディーン・ステア:ディスカヴァー・トゥエンティワン」という本として販売されています。
以下にYouTubeに掲載されていた公式(?)動画も載せておきます。
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どうでしょうか?。
「ただ長生きするために今日を過ごすのではなく、一瞬一瞬を大切に生きる」という箇所が、心にグサリと刺さります。
「そんな事をしたら、大変な事になる」といって長生きするためだけに「死んだように生きる毎日」と、
「あいつウザイな」といわれても、俺は俺の道をいくといって素直に生きて死ぬ人生では、いったいどちらが幸せなのでしょうか?。
『自分が自分にならずして だれが自分になるのですか』
相田みつを:詩人・書道家
世界で一番自分のことを理解できるのは「自分」しかいません。
自分が自分を大切にできないなら、いったい誰が自分を大切にしてくれるというのでしょう?。
かくいう私も、生活の不安や死の影におびえ、ついつい周りに迎合してしまう弱さを抱えています。
でも自分に嘘を付くような人生は、たとえどんなにお金持ちになっても、きっとツマラナイ人生に違いないと思います。
だから自分の気持ちに素直になって、心の声を聞くようにしたい。自分が何者か、何をしたいのかを聞き出して、今までと違った生き方をしたい。
ドラさんの本を読んで、そんな事を思わせて頂きました。
Myオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたにもよきことが沢山起きますように。
今日の学び:心の声を大切にしよう
今日の箴言:
フョードル・ミハイロビッチ・ドストエフスキー:小説家
相田みつを:詩人・書道家
今日の書籍:
好きなことだけで生きる:Dora Tauzin:大和書房
もしも人生をやりなおせるなら if I had my life to live over:ナディーン・ステア:ディスカヴァー・トゥエンティワン
今日の写真:photo-AC 様:acworksさん