こんにちは、MSLABOです。
突然ですが、こんな質問をされたらあなたはどう答えるでしょうか?。
「あなたと全く同じ容姿、性格、能力をもつロボット「ロボ山くん」が完成しました。さて、あなたはこのロボットに、いくらの値段をつけますか?」
今日のポイント
ロボ山くんの値段はいくら?
ロボ山くんはすごいんですよ。なんといっても、あなたにそっくりなんです。
あなたが毎朝目覚まし時計が鳴ってもなかなか起き上がれずに、思わず2度眠して遅刻しそうになる機能や、いつまでも出世できずに「俺なんてどうせ・・・」とつぶやく機能も持っています。
いい年して脂っこいものを食べたり、ビールを飲み過ぎて「最近太り気味なんだよ」と愚痴をこぼす機能や、そのくせ休みの日にはダラダラ・ゴロゴロとしてちっとも運動しない機能まで持っています(笑)。
だれがどう見ても「あなた」にしか見えない容姿。あなたのパートナーや子供や両親でさえ、ロボ山くんの服の下に隠された電源プラグを見ないかぎりは、それがロボットだとは気が付きません。
(画像URL:illust-AC 様:KONIさん)
こんなロボ山くんに値段をつけるとしたら、いったいいくらになるでしょうか?。
1万円?、10万円?、それともタダ?
・・・きっといろいろな意見があることでしょう。
では、別の角度からこんな質問もしてみましょう。
「あなたに、必要な人、物、金はすべて提供するから、今すぐそんなロボ山くんを作ってくれ」といわれたら・・・・あなたには作ることができるでしょうか?。
潤沢な資金を使い、世界中からロボット工学やバイオテクノロジーの天才たちをかき集め、NASAや理化学研究所も真っ青な最先端の研究設備を整え、24時間365日不眠不休で研究したとして・・・果たして完成させるにはどのくらいの時間がかかるでしょうか?。
人工知能が、やがて人類を超えるかもしれないなんて噂があります。どうなるかは誰にもわかりませんが、少なくとも現在の人類には、人間そっくりのロボットを作り出す力はありません。
そんなロボットがあったとしたら、それはまさに「プライスレス」。値段なんてつけられないくらいの価値がある筈です。
ではそんなロボ山くんよりも、さらに本物である「あなた」。つまりロボ山くんに「皮の差1枚かもしれないけど、勝っているあなた」の価値は、いったいどれくらいあるのでしょうか?。
ロボ山くんにさえ「値段がつけられないほどの価値がある」のです。それ以上の存在であるあなたには、「無限の価値がある」事が理解できるのではないでしょうか?。
存在給に気がつく
この話を「神様にお任せで、勝手にお金が流れ込む本:大木ゆきの:株式会社PHP研究所」で読ませていただきました。
私たちは成長するに従い、様々な人との比較や競争を経験し、親や先生から「お前はXXXだからダメだ」なんて言われているうちに、いつのまにか自分の価値を低く見積もるようになります。
そして「何か成果を出さないと、自分には価値がない」という思いでいると、どんどんと自分を追い込んでしまいます。どんな結果を得ても満足できず、いつも「まだまだだ」と感じます。嫌な仕事や依頼を断れず、嫌いな人にも下手に出てしまい、辛い思いをします。
上記の質問でロボ山くんの値段を
- せいぜい10万円かな? とか
- いやいや、俺とそっくりなんだろ?・・・タダ同然だ
なんて値段をつけてしまった人は要注意です。あなたも自分の価値を低く見積もっている1人かもしれません。
(画像URL:illust-AC 様:にゃんさん)
先の本のタイトルは「神様にお任せ(他力)で、勝手にお金が流れ込む(豊かになる)」です。なんとも凄いタイトルなんですが、そんな大木さんは私達が手にするお金や豊かさは「自己受容に比例する」と書かれています。
平たく言うと、「自分が自分の事を、どれくらい価値がある存在だと思っているかという事が、手にするお金や豊かさの量と比例する」という事です。
ここでいう価値とは
- なにか特別なことができる(知っている)価値 や
- 社会的に認められているかどうかという価値
ではありません。
たとえ何もできなくても、例えば寝たきりの状態であっても、存在している事そのものに関する価値です。
「生きているだけで丸儲け」
明石家 さんま:お笑いタレント
自分は存在しているだけで価値があると(自分自身で)思えるかどうか、そう思えるようになると、自然に豊かさが巡ってくるようになるというのです。
そんな馬鹿な!と思いますか?。この事を示すもう1冊の本「一生お金に困らない生き方:心屋 仁之助:株式会社PHP研究所」にも次のように書かれています。
「収入は自分で認める自分の価値に比例する」
心屋さんは自分の持っている価値を「存在給」と書かれています。
私達が思いつく価値は大抵の場合「歩合給」です。何かの才能があるとか、何かができるとか、知識や経験があるといったものは、みんな歩合給なのです。
歩合給は相手があってこそ成立します。そして歩合給を高めるには努力が必要です。たくさん努力して、たくさん我慢して、嫌なことでも耐えて、大勢の人に認められることが歩合給を上げる事になります。
一方で「存在給」を高めるには、なんの努力も必要ありません。ただ「自分には無限の価値がある」と認めれば良いのです。だって生まれつき持っている価値が存在給なのですから、そもそも努力など必要ないのです。
自分を愛する事の大切さ
「自分は存在しているだけで価値があると(自分自身で)思う」なんて簡単だと思われるでしょうか?。
そういう幸せな方も見えるかもしれませんね。
でもこれ、日頃から自分に厳しい人や、「自分なんて、まだまだだ」と批判的な目で見ている人、「誰かに認められたい」と過剰に思っている人、完璧主義の人などには、とても難しい事なのです。
よく「自分に厳しく、他人に優しく」なとどいいます。でも、どうやら事実は異なるようです。
自分に厳しい人は、他人にも厳しい眼差しを向けます。「俺がこんなに頑張っているのに、あいつはフラフラしていて許せない」と思うのです。
努力と根性。頑張らないと価値が無い。仕事は辛いものだし我慢が必要だ。誰かに認めてもらわないといけないと思っている人は、頑張らない人、好きなことをしている人、ガマンしない人、ラクをして稼ぐような人が許せません。
そんな生き方は認めたくないのです。だってそんな生き方を認めてしまうと、日頃から頑張って、歯を食いしばって努力して、辛いことにも耐えている自分が惨めになってしまうからです。
(画像URL:illust-AC 様:Shrimpgraphicさん)
一方で「自分は存在しているだけで価値があると思いましょう」というと、「それでは向上心がなくなってしまう」という人もいます。
自分に満足してしまったら、努力することがなくなってしまうというわけです。
そんな人はきっと、「自分にはXXXが足りない。自分のYYYがダメだ。だから改善しないと不安で怖くて耐えられない。世間に無視されて生きていくことができない」と思い込んでいるのかもしれませんね。
努力する理由が「不安や恐怖を克服する」という、ネガティブな思いに根ざしているのです。
自分は存在しているだけで完璧なんだと認めることは、なまける事や努力しない事とは真逆の結果を産みます。だって、大切な自分なのですから粗末に扱えるわけがないのです(笑)。
このことを「人生が変わる自分の愛し方:(著)イヴリン・リム、(訳)弓場 隆:サンマーク出版」で、イヴリンさんはこう説明しています。
「(自分を愛し、受け入れることができる人は)自分にも最高のものを求めるはずです。自分がうまくできない事を見極め、向上心をもって努力するはずです」と。
古代ローマの偉人セネカは、自分自身に対する思いについて、こう述べています。
「あなたが自分について思っている事は、他者があなたについて思っている事よりも、はるかに重要である」
ルキウス・アンナエウス・セネカ:ローマ帝国の政治家
イヴリンさんも、次のように書かれています。
「自分は価値のある存在だと思っているなら、好ましい結果を引き寄せる可能性が高くなり、自分は無価値な存在だと思っているなら、好ましくない結果を引き寄せる可能性が高くなる」。
だから、お金は苦労して稼ぐものだと思っている人には、お金と苦労がセットで与えられます。
生きていくためには才能や努力が必要だと考えている人には、才能や努力が必要な現実がやってきます。
仕事は辛いものだと考えている人には、なぜだか辛い仕事ばかりがやってきますし、我慢が大切だと考えている人には、我慢しなければいけない事が起こりやすくなります。
あなたが日頃考えている事が、あなたの現実になるのです。
「自分を受け入れ、愛する」事で心を満たすと、自分の魅力(個性)が輝きだし、それが心だけではなくて、お金などの現実の豊かさをも引き寄せるというわけです。
最後にイヴリンさんの本から、自分を受け入れ愛する事の意味を考えさせられるこんな話を紹介したいと思います。
昔々、インドで水汲みをしている男がいました。
彼は長い竿の両端に2つの瓶を吊り下げて、主人の家から遠くの池まで毎日水汲みにでかけていました。
池で2つの瓶に水を満たし、それを吊り下げて主人の家まで運ぶのです。
(画像URL:Care インターナショナル Japan 様)
1つの瓶は綺麗で立派で、たくさん水を入れることができました。ところがもう1つの瓶は、薄汚れていてヒビが入っており、ポタポタと水がこぼれてしまいます。
だからひび割れた瓶に入れられた水は、池から主人の家につく頃には、半分近くが漏れてなくなってしまいます。
それでも男はいっこうに気にする様子もなく、毎日水を汲み上げて運んでいます。
ある時ヒビ割れた瓶は、自分がヒビ割れて水を漏らしてしまう事に嫌気がさし、男に謝って、こう言いました。
「私がヒビわれて十分に水を貯めることができないばかりに、あなたに迷惑をかけています。池から主人の家までの間、わたしはずっとポタポタと水をこぼしているではありませんか。どうして私などを使い続けるのですか?」
そんな瓶に向かい、男は笑顔でこう言いました。
「君は自分がどれだけ役に立っているのかを、まるでわかっていない。」
「私が役に立っているですって?。となりの綺麗な瓶に比べて、ヒビ割れて半分近くも水をこぼしてしまう私がですか?」
そう問う瓶に、男は池から主人の家に続く道を指差して、こう言ったのです。
「ごらん、この道を。道の片側に美しい花がたくさん咲いているのが見えるかい?。あの花は君のおかげで咲いているんだよ」
(画像URL:wakasa15thfd 様)
不思議そうな顔をしている瓶に、男はこう説明してくれました。
「私はお前の欠点をよく知っている。だからお前を吊り下げた側の道端に花の種をまいたんだ。その花は、おまえが滴り落とす水を受けて美しく咲いているんだよ。」
「おかげで、私は今日もご主人様の食卓に、おいしい水だけではなくて美しい花を届けることができる。だからお前は無くてはならない瓶なのさ」
私たちは自分の狭い経験や価値観で、自分の価値を小さく見積もる事をやめるべきでは無いでしょうか?。
欠点があっても、見かけが変でも、変わった趣味を持っていても・・・きっとそれは個性的で素晴らしい事なのです。誰に認めてもらう必要もありません。自分が自分を良しとすればいいのです。
自分の好き嫌いを大切にし、自分を敬い、個性を輝かせれば、心を満たすことができます。それはあなたを幸せにします。
もしかしたら、あなたの個性はあなたが気が付かない所で、誰かを幸せにしているかもしれません。上の話の瓶のようにです。
3人の偉人の本からは、自分を受け入れることが自分を豊かにする原点なのだと学ばせていただきました。
あなたは自分を愛せているでしょうか。え、毎日苦労が耐えないですって?・・・そんなあなたは、じつは苦労を望んでいるのではありませんか?・・・。
名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:自分を愛することが豊かさの原点
今日の箴言:
明石家 さんま:お笑いタレント
ルキウス・アンナエウス・セネカ:ローマ帝国の政治家
今日の書籍:
神様にお任せで、勝手にお金が流れ込む本:大木ゆきの:株式会社PHP研究所
一生お金に困らない生き方:心屋 仁之助:株式会社PHP研究所
人生が変わる自分の愛し方:(著)イヴリン・リム、(訳)弓場 隆:サンマーク出版
今日の写真:illust-AC 様:acworks さん