こんにちは、MSLABOです。
新年、多くの人にとって短めの冬休みが終わり、毎日の仕事が始まった事だと思います。「また、嫌な仕事が始まった・・・」あなたは、そんな風に感じてはいないでしょうか?。
今日のポイント
仕事の本当の意味
好きな事を仕事にしようというと、必ずこんな事を言う人がいます。
「仕事なんだから、楽しいわけがない。仕事は苦しいものだし、我慢するものだ。楽しい事は趣味で十分。耐えて頑張る事こそ大事だ」。
きっとそのような方は「仕事は、お金儲けのためにやる」と考えているのかもしれませんね。
お金儲けは大切です。ボランティアではないのですから、仕事の結果、お金をもらう事は当然です。しかし、仕事は本当にお金儲けのためだけにやるものなのでしょうか?。
この事を考えさせられる話が「なぜあの人は楽しそうに働くのか:中越 裕史:大和書房」に掲載されていました。すこし紹介したいと思います。
働く事を英語ではWORK(ワーク)と言います。
I am working in Microsoft.(私はマイクロソフトで働いています)
ところがこのWORKという単語は、人が働く場合以外でも使うのです。
This machine works by electricity.(この機械は電気で動く)
The pain killer really worked.(その鎮痛剤は本当によく効いた)
機械が働く。薬が働く。直訳してしまうとちょっと奇妙な感じがします。
じつはWORKという単語には、働く(労働)という意味以外にも「本来持っている機能を発揮する、目的通りに動作する」という意味があるのです。
だから先の英文は、機械が作られた目的に従って動作する。薬が本来持っている薬効を発揮するという意味になります。
(画像URL:illust-AC 様:ゆっきさん)
それでは、私達が毎日行っている仕事はWORKになっているでしょうか?。
自分の才能を十二分に発揮して仕事ができているなら、それは「働いている」と言えるかもしれません。ですが、イヤイヤ我慢しながら働いているとしたら、どうでしょう?。
前向きに仕事に取り組むのと、イヤイヤ働くのとでは、どちらが良いパフォーマンスを得られるかは言うまでもありません。そして人間、機械じゃありませんから、嫌な事に前向きになることは出来ませんよね。
お金のため、出世のためと思えば、少しは耐えることができます。
でも、そんな我慢はやっぱり辛いですし、長続きするものではありません。自分の才能や能力を活かす(伸ばす)事もできそうに無い。だから「仕事は辛くて当たり前だ」という考え方には、疑問を感じてしまうのです。
なぜ好きな事が見つからないのか
そうは言っても長年サラリーマンを続ける中で、我慢して仕事をする事に慣れてしまうと、なかなか自分の好きなことを見つけることができなくなってしまいます。
好きな食べ物や芸能人の名前はすぐに挙げることができても、「あなたの好きな事は何ですか、本当はどんな職業に就きたいですか?」と聞かれると、答えに困ってしまいます。
それは、仕事が「よりよく生きる事」に直結する事で、生きていくこと、楽しむこと、食べていくこと、つまり自分の人生で大切な事だからではないかと思うのです。
自分の人生にとって大切な事だから
- 好きなことをして成功しなかったら、世間の笑いものだ
- 子供もいるし、借金もある
- いい年して「夢を見てます」なんてバカじゃないかと思われる
- 好きなことで食べていくには、一流じゃないといけない
- 一流になれるのは、才能に恵まれた一部の天才だけだ
といった心のブレーキが働き、慎重になり、知らず知らずの間に「自分の心にフタ」をしてしまう。
だから、「好きな仕事、あなたが本当にやりたい事」と聞かれても、簡単に答えられないのではないかと思うのです。
(画像URL:illust-AC 様:アート宇都宮さん)
これを心理学的には「否認」と言います。
恥をかきたくない、バカにされたくないといった自分の弱さを認められない。だから、年齢やお金や環境など「できない理由」を探し出して、好きなことに取り組む努力から逃げ出してしまうのです。
自分で自分の心にフタをしているので、「好きなことはなんですか?」と聞かれても、「わかりません(考えたくありません)」となってしまいます。
自分の好きな事を見つけるにはいろいろな方法があります。ですが、それを仕事にするなら、不安な気持ちと向き合わなくてはいけません。
不安にもいろいろあるでしょうが、自分の好きな事で食べていけるのか、暮らしていけるのか?といった不安もその1つです。
そして、好きな事を仕事にできるのは、才能に恵まれた人(天才)だけではないかとも思います。
好きな仕事は天才だけに許される?
それについて、Wiki「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」 記事様に面白い事が書かれていたので、紹介したいと思います。
アマデウス・モーツァルトと言えば、泣く子も黙る(笑)偉大な音楽家です。音楽に詳しくない人でも、彼の名前を聞いたことがあるでしょうし、きっと何処かで、その音楽を耳にした事がある筈です。
(画像URL:Wiki「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」 記事様)
彼は幼い頃からその才能を見出され、神童と呼ばれていました。まさしく音楽の天才だったわけです。
そんな彼が死ぬ3年前の手紙で、自分自身について次のように書いているそうです。
小さな頃から、私は特別な才能の持ち主だと、みなに同じことを言われ続けています。
目隠しをされて演奏させられたこともあります。ありとあらゆる試験をやらされました。しかし、こうしたことは長い時間かけて練習すれば、簡単にできるようになるのです。
私が幸運に恵まれていることは認めますが、作曲はまるっきり別の問題です。
長年にわたって、私ほど作曲に長い時間と膨大な思考を注いできた人は他には一人もいません。
有名な巨匠の作品はすべて念入りに研究しました。作曲家であるということは、精力的な思考と何時間にも及ぶ努力を意味するのです。
どうでしょうか?。私は眼から鱗が落ちる思いでした。
天才、神童と崇められたモーツァルトにして、自分自身を天才だとは言っていないのです。そればかりか、自分の才能は研究と思考と努力の積み重ねであると告白しています。
そういえばWORKには「ある目的をもって努力して行なう仕事」という意味もあるそうです。WORKには「努力」という意味が織り込み済みだったんですね。
確かに好きな事がお金に結びつく保障はありません。モーツァルトの音楽も、彼が生きている間は、あまり評価される事はありませんでした。
『シンプル人生は、たとえ所得は少なくとも、好きな仕事や好きなことをしていくこと』
森永 卓郎:経済アナリスト
しかし好きなことを通して自分の才能を磨き自己実現をしていく人生は、素晴らしいとは思わないでしょうか?。
我慢して、死んだように生きる安全な毎日よりも、「生きているという実感」に満ちているのではないかと思えるのです。
『好きなことには、魔法があります。それは人生を変える「魔法の杖」なのです。一日五分でも、好きなこと、楽しいことをやってみましょう。そこから人生は飛躍的に変わっていきます』
本田 健:著述家
あなたは今日も働けているでしょうか?。それは楽しい事でしょうか?。
もしも楽しくないなら、本田さんの言葉にあるように、1日5分だけでも「好きなこと」をしてみませんか?。
私は天才ではありません。ですが、もしも天才がモーツァルトのいうような「努力と思考と研究の積み重ね」から生まれるなら、自分の好きなことについてなら、少しだけならできるかもしれません。
私も「自分の好きなこと」には、自分の人生を変える魔法の力があると信じています。
名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:好きの魔法を信じる
今日の箴言:
森永 卓郎:経済アナリスト
本田 健:著述
今日の書籍:なぜあの人は楽しそうに働くのか:中越 裕史:大和書房
今日の写真:illust-AC 様:シグ子さん