こんにちは、MSLABOです。
自分に自信をなくす事ってありませんか?。私は良くあります。他人にほめられると直ぐに鼻高々(傲慢)になるくせに、評価されないと自己嫌悪に陥るという困った性格です(汗)。
日本人は世界的にみて「自己肯定感=自分に自信や誇りをもっている」人が少ないと言われています。
「そんな事はねーだろ?、私の職場にいるXXXさんはいつも威張っていて、偉そうで、人の話なんて聞いちゃくれないよ」・・・なんて事もありますが(汗)、全体的な傾向としてはそうなのだそうです。
財団法人 日本青少年研究所が発表したデータによれば、米国・中国・韓国・日本の高校生に
「私は価値のある人間だと思う」
「私は自分に満足している」
「自分を肯定的に評価するほうだ」
といった自己肯定感に関する質問をしたところ、日本人の数値が著しく低いことがわかりました。(参考URL:文部科学省 資料3 より)
上記のグラフは各回答を100%で占める割合になおしたものですが、日本の高校生の自己肯定感が極端に低いことがわかります。
自己肯定感が低いのは私の悩みでもあります。そんな中、自己肯定感を高めるために様々なアドバイスをしてくれる本「「折れない心をつくる」たった1つの習慣:植西 聰:青春出版」に出会いました。
なぜ自己肯定感が持てないのかについて、植西さんは様々なケースを取り上げて説明をしてくれています。
植西さんは、上記のデータを元に「自己肯定感が低いのは自分だけではないと気がついて欲しい」と書かれています。日本人には繊細で奥ゆかしい人が多いようです。「あ、おまえは違うだろ!」という指摘は、この際無しでお願いします(汗)。
だから「ああ、自信がないのは自分だけじゃないんだ」と気がつくだけでも、多少は気持ちが楽になれそうです(笑)。
植西さんは、自分の価値を「他人からの評価」においている人は、相対的に自己評価が低い傾向にあるとも書かれています。他人に評価されない(非難される)と「やっぱり自分には価値が無い」と落ち込んでしまうタイプですね。
人に頼まれた事は断れない、嫌な事でも我慢しなければいけないと思っている、嫌われたくないと強く感じている・・・そんな方は要注意です。
心理学では、このような状態の事を「過剰適応」と言うのだそうです。他人の価値観(他人からの評価)を大切にするあまり、自分自信の気持ちにフタをしすぎると、それがストレスとなって自分自身を蝕んでしまいます。
これは私にも思い当たる事があります。マネージャ(課長)に昇進した際に「マネージャなんだから稼がなくてはいけない」「部下はちゃんと管理しなくてはいけない」「会社の期待に答えなくてはいけない」と思いつめ、思い通りにいかない現実に嫌気がさした事があります。
心理学者のアドラーは「他人から承認される」という事は「他人の欲望にとって都合のよい存在であると認められる」事だと言っています。・・・なんだか衝撃的な指摘ですね。
そんな「他人の人生を生きる」必要は、どこにも無い筈です。
『人から利用される人は、人から認められたと錯覚します』
加藤 諦三:社会学者
それでは、自己肯定感が低い場合はどうしたら良いのでしょうか?。植西さんの書籍をヒントに、3つ程ピックアップしてみたいと思います。
●他人のストライクゾーンに合わせない
人の目を気にしない。他人は他人、自分とは違うと割り切る事です。
あなたが元々ワガママな性格であれば、逆に人の話を聞いたほうが良いのかもしれません(汗)。でも過剰適応になっているなら、たまにはワガママに振る舞ってみるのも良いという事ではないでしょうか?。
私の元同僚に自己肯定感が高い人がいました。まさに「俺はオレ」という感じの人でした。決してワガママというわけではなく、自分の考えや気持ちを大切にしていて、人に流されないタイプの方でした。
植西さんも「自分に自信がない人は、無意識のうちに自分よりも他人を大切にしようとする」と書かれています。他人を思いやる事は素晴らしい事ですが、そのために自分を犠牲にするのは少々問題だといえます。
●自分の「できる部分」に目を向ける
自分に自信がない人は、何かと自分の出来ない所、欠点に目を向けがちです。完璧な人間など、何処にもいません。無いものに目を向けるのではなく、あるものに目を向けなさいという事ですね。
例えば、バスケットボールといえば身長が高くなければ一流の選手になれないと思われがちなスポーツです。しかし実際には身長が低くても一流の選手として活躍されている方が何人も見えます。
田臥 勇太(たぶせ ゆうた)選手は身長が173cmしかありませんが、NBA(アメリカプロバスケットボール)で活躍しています。同じように富樫 勇樹(とがし ゆうき)選手もNBAと契約をしていますが、彼の身長は167cmしかありません。
身長が低い事に目を向けて自己嫌悪していたら、NBAで活躍する彼らの姿は無かった事でしょう。背が低くても自分の長所(スピードや身体能力など)に目を向ける事で、プロとして活躍している良い例だと思います。
(画像URL:illust-AC 様:佐藤千広さん)
●1つでよいから自分の好きなことを始める
他人の評価で一喜一憂しないためにも、自分の事を好きになることが大切だと植西さんは指摘されます。その1つの方法として「本当にやりたい事をはじめてみる」事を推奨されています。
「本当にやりたい事」がわからないという私のような(?)悩みをお持ちの方に、植西さんは「大きな書店の中を歩きまわって、本の背表紙を眺める」事を薦めています(笑)。
大きな本屋には沢山の本があります。そこで、分野が異なる様々な本をざざっと背表紙だけ眺めて行くのです。そうすると背表紙の文言や表紙が妙に気になる本に出会う事があります。そうした本を手にとってパラパラとめくってみるわけです。
「あれ、なんか違う」と思えば、そのまま本棚に戻せば良いのですから気楽ですね(笑)。
ピンときたものをドンドン眺めてみる事で、自分の中にある「忘れていた好きな事や、昔好きだった事」を思い出すヒントになるのだそうです。大きな本屋が近くに無いという人は、Amazonで同じことをするのが良いかもしれません(笑)。
植西さんはこう書かれています。「心を強くするためには、好きなことをするのが一番です」と。
最後に植西さんの本に書かれていた印象深い話を紹介したいと思います。
それはポジティブである事や自己肯定感を持つ事は良いことだけれども、それが苦手な人は無理にポジティブに振る舞う必要はないという事です。まじめで繊細な人ほど、ポジティブに振る舞えない自分を感じて、余計に自己嫌悪に陥ることがあります。
だから、そんな人は無理をする必要はないというのです。
最初のデータが示すように、いつもポジティブで前向きな人の方が珍しいわけです。第一そんな人は「熱すぎて、うざい」事だってあります。周りが松岡 修造さんのような方ばかりの職場なんて、ちょっと嫌じゃありませんか?(笑)。※
※誤解のないように書いておくと、私は修造さんのファンです。彼の熱さは好きです(笑)。
だから無理をせずに、今の自分を認めてあげれば良いと植西さんは書かれています。大切なのは「落ち込まないこと」ではなくて「落ち込んでも良いけど、自分を嫌いにならない事」ですから。
「自分はこうでなければいけない」といった硬直した考えではなく、「XXXな所もあるけど、YYYな事もある。だからいいんじゃないか?」程度にしなやかに考える事がポイントのようです。
『他人から理解されたり、認められたり、必要とされたりすることが、一番大切なことだっていうのは、今の人間達が共通に信じ込まされている、間違った信仰なんだ。人間は自分のことを分かってくれる人なんかいなくても生きていけるってことこそが、人間が学ぶべき、何より大切なことなんだ。』
永井 均:哲学者
人生いろいろな人との出会いや付き合いがあります。ですが、自分という存在とは一生つきあわなければいけません。
植西さんの本を読ませて頂いて、「たとえ世界中の誰からも見向きもされなくても、自分だけは自分のファンでありたい」と改めて思わせて頂きました。
名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:自分のファンになろう!
今日の箴言:
加藤 諦三:社会学者
永井 均:哲学者
今日の書籍:「折れない心をつくる」たった1つの習慣:植西 聰:青春出版
今日の写真:illust-AC 様:麦さん