こんにちは、MSLABOです。
継続は力なり!。誰もが1度は聞いたことがある言葉だと思います。途中でやめる事は意気地なしや落伍者と思われがちです。でも、本当に「やめる事=落伍者」なのでしょうか?。
という格言があります。
少しばかり苦労したり嫌なことがあっただけで、簡単にあきらめていたのでは、経験も技術も身につきません。ここは強調しておきたい所です。
しかし継続することが、「どんな場合でも優れている。道を開く。幸せを得る手段だ」とは言えないのではないか?とも思います。
さっさとやめて、新しい可能性を見つけたり伸ばす方が、結果的に幸せになることだってあるのでは無いでしょうか?。
そうは言っても努力や根性が美徳とされる日本では、とにかく やめる=投げ出す=我慢や根性の足りない人=落伍者 というレッテルが貼られやすいのではないかと感じます。
私達は、本当はやめたい、もう限界だ!と感じていても、なかなか行動に移せません。
なぜなら、今まで継続してきたことを「やめる」には
・落伍者や落ちこぼれと思われる(あるいは自分でそう思う)事への抵抗感
・とにかくがんばらなければ という思い込み
・世間からの批判や冷たい視線への恐怖
・やめた後どうなってしまうのだろうという不安
・ここまで我慢して努力してきたのだから という、あきらめらきれない気持ち
・家族や友人、会社の同僚などからの引き止め
・当面の生活費や金銭的な問題
などなど・・・実に多くのものを乗り越えなければいけないからです。
だから、そんな辛い思いをするくらいなら、現状に不満があっても我慢したほうがマシだと思ってしまうわけです。
また「やめる」対象となるものが、夫婦関係や、生活の支えとなる仕事、自分が「やれる」と信じてきたもの(プロ野球選手を目指している人にとっての「野球」など)、人生で多くの時間を捧げてきた事などである場合、それを失うと「自分の人生が無意味なものになる」ような感覚に襲われて、やめられない事もあります。
継続してきた事を「やめる」のは「放り出す」こととは違い、かなりの労力が必要なのです。
「賢いやめ方:(著)アラン・バーンスタイン、ペグ・ストリーフ、(訳)矢沢 聖子:CCCメディアハウス」には、数々の事例をもとに「やめる技術」について解説がされています。
上記の本では様々な角度から、やめられない気持ちがなぜ起こるのか、やめるかどうか決断する方法、やめた後の目標を上手に設定する方法、やめた際の後悔の念との付き合い方などが、数々の心理学の研究をもとに細かく解説されています。
そして「上手にやめる」には、「新しい目標を設定し、そこに移るステップを明確にして、メリットとデメリットを考えた上で やめる」事が大切で、闇雲に「やーめた!」というやめ方はダメなやめ方だと指摘しています。
アランとペグは、新しい目標の設定に必要なステップを次のように定義しています。
1)意思決定前の段階
自分の願望や要求を洗い出す段階です。
それが実現できそうか、実現したとして自分に望ましい結果を得ることができるか考え、到底ムリな目標や、自分が本心から望まない目標(人から言われた目標。XXしたい ではなくYYYしなければ という目標)、外発的目標(お金や地位が得られる、注目される、有名になる など)は除外します。
2)行動前の段階
目標実現の為の計画を立てる段階です。
いつ、どこで、どんな方法で、どれだけの期間行うのか を考えます。この段階では、なるべく具体的に計画する事が大切だといいます。また望ましい未来を思い描くだけでなく、その実現を阻む要因についても考慮する(専門的にはメンタル・コントラストと呼ぶそうです)事が大切なのだそうです。
3)行動の段階
目標実現に向かって行動する段階です。
大きな目標を立てた場合は、マイルストーンと呼ばれる直近の目標をこなしていく事が効果的なようです。
4)行動後の段階
行動した結果を振り返り、評価する段階です。
ここでのポイントは「どれだけ時間をかけたか、努力したか、苦労したか」ではなく「どれだけ成果があったか、目標が想定した結果を招いているか」。予想通りではない場合は1に戻って、実現性と望ましさを元に再度目標を見直します。
アランとペグによれば 、生きるための必須スキルは、がんばり時とやめ時を知る事。
がんばり時がアクセルなら、やめ時はブレーキ。この2つの力を上手に組み合わせて柔軟性をもって、変更不可能な状況から手を引き、変更可能な状況に注力する事が大切だと述べています。
『女性が綺麗になる方法は二つあります。「いい恋をすること」と「悪い恋をやめてしまうこと」』
浜尾 朱美:ニュースキャスター
浜尾さんは恋について上記のように語って見えますが、アランとペグの指摘と同じものを感じます。
私がアランとペグの本を読んで思った事は、自分が続けていることをやめて、新しいことを始めるのは、サーカスの空中ブランコに似ているという事です。
いまいる椅子にしがみついていたのでは、より座り心地の良い椅子、新しい可能性という椅子に移ることはできません。
(画像URL:KOEDO.NET 様:キグレサーカスより)
でも、そこは空中ブランコなのです。椅子と椅子の間には「何もない空間」が広がっています。
飛び移れるのか?。どのタイミングで、どの椅子めがけて飛び出すのか?。落ちてしまったら、どうしよう・・・。不安が頭をよぎります。
そんな不安について、心理学者のダイアー博士は次のように述べています。
『人間の感情で最も無益な感情を二つ挙げれば、済んでしまったことへの自責の念と、これから行うことへの不安である。』
ウェイン・W・ダイアー:心理学者
決して楽観するわけではなく、次の目標をしっかり見定め、きっぱりと(勢い良く)より自分を幸せにする椅子に飛び移る。
あなたは、上手にやめる力をお持ちでしょうか?。
私は・・・・ちょっと自信がないですが、勇気を奮い起こしてみたいと思います。
名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:進む力とやめる力を使い分けよう!
今日の箴言:
浜尾 朱美:ニュースキャスター
ウェイン・W・ダイアー:心理学者
今日の書籍:賢いやめ方:(著)アラン・バーンスタイン、ペグ・ストリーフ、(訳)矢沢 聖子:CCCメディアハウス
今日の写真:illust-AC 様:薫さん