科学という常識を疑え!

こんにちは、MSLABOです。

科学」と聞くと、未だに凄い物、信憑性がある物、真実、事実、常識、白衣を着た謎の科学者(?笑)というイメージがあります。自分では「科学万能主義者」のつもりは無いのですが、今までの学校教育の影響や漫画やドラマ、映画の影響もあってか、そのように感じてしまいます。


歴史的な事実を挙げればいろいろあるのですが、科学で証明されていたものや定説と呼ばれていたものが覆り、間違っていた事が判明する事は、思いの外あるようです。また間違った説や古い説(昔は正しいと思われていた事)が、今でもそのまま正しいと人々に信じられているような場合もあります。

99.9%は仮説・思い込みで判断しないための考え方:竹内 薫:光文社新書」を読んでいると、そのような例が沢山紹介されています。
例えば皆さんは「飛行機」が何故空を飛ぶかご存じでしょうか?。この手の話をする際に良く持ち出される事なので、ご存じの方も多いかもしれませんね。飛行機と言えば、ある意味現代を象徴する技術の結晶みたいな機械ですが、実は「なぜ空を飛ぶのか明確に説明できない」のだそうです。
一般にはベルヌーイの定理で説明できるとされていましたが、その説明の一部に問題があり、いろいろと議論が交わされているのが事実のようです。

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また本にも載っていましたし日経サイエンスでも記事になっていますが、手術で使われる麻酔について、局所麻酔がなぜ効くかについては、だいぶ詳細に判明しているそうですが、全身麻酔が何故効くのかについては、じつは明確に判っていないのだそうです・・・。おーい、そんなんで大丈夫なの?って感じです(汗)
参考:日経サイエンス

本にはガリレオ・ガリレイ:イタリア天文学者(1564年ー1642年)が望遠鏡を作り当時の学者達に星を見せた時、当時の科学者達にインチキ扱いされた事例を取り上げ、現在多数派の科学者が支持する法則や定理が、明日覆らないとは限らないよと言います。

本には紹介されていませんでしたが
「トイレや浴槽、洗面所などに溜まった水を流すと、コリオリの力が働いて、北半球であれば必ず反時計回りに、南半球であれば時計回りに渦いて落下し、赤道直下では渦を巻かずにそのまま落ちる」
というのがあります。

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これも調べると判りますが、コリオリの力が働くのは台風などの大がかりな自然現象で発生する渦の場合で、トイレや洗面所などに溜まった水程度ではコリオリの力の影響は(ほとんど)受けないのだそうです。
この例などは「いかにも科学的」に説明されてしまうと、事実と思い込んでしまう良い例だと思います。

では科学と宗教(あるいはエセ科学)の違いとは何なのでしょうか?
これも竹内さんの本によると、カール・ライムント・ポパー:イギリス哲学者(1902年ー1994年)が定義した所によれば「科学は、常に反証できるものである」のだそうです。
平たく言うと、「いくら法則や定理などと思われ信じられているものでも、都合の悪い実験結果や観察結果が出てきた場合は、否を認める事ができるものが科学である」のだだそうです。

エセ科学や宗教は、「おかしいんじゃね?」といわれても「現在の科学では証明されていない未知のエレルギーが働いている」とか「何者も神の意志を推し量れない」などといって、自らの否を認めないわけですね。否を認めないのですから、いくら精密な観測データを示しても取り上げられることはなく、お互いの議論はかみ合いません。まさに信じるか信じないかの世界になるわけです。
一方科学は「おかしいんじゃね?」といわれたら、「そうだね、そういう意見もあるみたいだね。もう一度考えてみるよ」と見直すわけです。逆に言えば、定説だの法則だの常識だのと祭り上げられても、いつ何時反証されて、蹴落とされるかわからない。だけど、それを頭ごなしに否定せずに受け入れて議論しあう。なかなか鋭い意見だと感じました。

かく言う私も、つい先日まで洗面器にもコリオリの力が働くと信じていましたし、まさか全身麻酔がそんな事になっていようとは、全然知りませんでした。また会社でも、後輩に「XXXって、おかしいんじゃないですか?」なんて批判されたら、思わず理屈を並べて「そんなの常識だろ」みたいに反論し、自らを省みない事が多々あります。そういう意味では、私も科学者ではありませんね。
常識については、20世紀最大の科学者アインシュタインの名言が残されています。


『常識とは18歳までに培った偏見のコレクションである』

アルベルト・アインシュタイン:理論物理学者

常識を疑うことから始めよう:ひすいこたろう、石井しおり:サンクチュアリ出版」によれば、ピンクというと日本ではちょっとエッチな色というイメージがありますが(18禁映画を昔ピンク映画などと言いました。古い?)、アメリカではちょっとエッチな色はブルー。アメリカで「ブルーフィルム」というと18禁映画なんだそうです。スペイン語では緑がそうで、中国では黄色なのだとか。という事は春に飛ぶ黄砂はエッチな砂でしょうか?(笑)。
そういえば私の住居の近くにある三重県・四日市地方では「あさって」と言われると「3日後」ではなく「4日後」を指すのだとか。ちなみに3日後は「ささって」だそうで、四日市の友達に「あさって会いましょう」と約束すると、全然会えない事になりそうです・・w。常識とは、その程度のもののようです。
そして私たちは時に常識に惑わされ、苦しみます。

ひすいこたろう、石井しおりさんの本によれば、ある方がクリスマスが2週間後に迫ったのに彼女がおらず、寂しくて寒々としたクリスマスになりそうだと思った時、ある行動に出たのだとか・・・何をしたと思います?
大々的に恋人を募集した?
急遽コンパを開催した?
・・・違います。

彼はクリスマスに街ゆく恋人を応援しようと考え、クリスマスまでの2週間、サンタクロースのぬいぐるみを着て街を歩き、(まだ携帯電話やデジカメが無かった時代なので)ポラロイドカメラで写真を撮って、カップルに売る商売をしたそうです。1枚700円という高額だったにもかかわらず写真は飛ぶように売れ、2週間で150万円になったのだとか。恋人がいなくても懐が温かくなったわけですね。

寂しいからダメだ、もう間に合わないからダメだ、オレなんか何をしてもダメだと下を向き、同じ気持ちの仲間と傷をなめあって慰め合って誤魔化すのではなく、寂しければ別の楽しみを得ればいいとポジティブに、考えを切り替えられるか

なんだかカール・ライムント・ポパーの定義する「科学」と共通するものを感じました。常識を疑いマイナスをプラスに変える力」が人生も科学も進歩させるんですね。

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


今日の学び: 常識を疑え、逆説を力にせよ
今日の箴言: アルベルト・アインシュタイン:理論物理学者
今日の書籍:

  • 99.9%は仮説・思い込みで判断しないための考え方:竹内 薫(光文社新書)
  • 常識を疑うことから始めよう:ひすいこたろう、石井しおり(サンクチュアリ出版)

今日の写真:freepic.com
いつか書く:

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