こんにちは、MSLABOです。
今の職場に、なかなか気むずかしくてワガママな先輩がいます。感情の起伏が激しく、自分が気に入らないことは平気で怒鳴り散らします。
どこの職場にも、多かれ少なかれ「問題児」はいるものです。会社の規則を守らない。遅刻が多い。威張って横柄な態度をとる。いつも指示待ちで言われたことしかやらない・・・。
会社では無くとも、友達や知り合い、ときには親戚や家族でさえ「あの人は、XXXだから付き合いにくいね」という人はいます。
またそんな人が席を離れた時、ついつい「あいつはXXXだから、困りモノだよ」とか、「仕事ができないやつだな」と、愚痴や悪口を言い合ったりします。
そんな人と一緒に過ごさなければいけなくなったら、どうしたら良いでしょうか?。
「「もう疲れたよ・・・」にきく8つの習慣:岩井 俊憲:朝日新聞出版」で、岩井さんは心理学者アドラーの教えを元に、そんな場合の対処方法を紹介してくれています。
まず大切なポイントはその人の「ある一面」から、その人の「全人格」を決めつけない事。
私達は、他人の「ある一面」だけを見て、その人の全体を評価しがちです。その人の会社での態度や言葉、日常目にする言動から、「きっとこのこの人はXXXに違いない」と推測し、その人の全人格や全てがXXXであるように考えてしまいます。
しかし人間はそんな単純な存在ではありません。
岩井さんは書きます。「問題のある人に困った場合、まずは、その人を「問題のある人」と決めつけるのを止める」事だと。
例えば「まじめに働かない人」がいたとして、彼(彼女)は「どんな場面でも、いかなる時でも不真面目なのか?」と岩井さんは問います。
会社でまじめに働かない人でも、家に帰れば家事を手伝い、こまめに働いているかもしれません。週末はボランティアや地域のイベントに率先して参加しているかもしれません。もしかしたら、学生時代はサークル活動に熱心に取り組んでいたかもしれない・・・。
つまり、たまたま「会社でまじめに働かない」という行動を選択しているだけだと言うのです。
日頃の行動と真実が異なる例は、みなさんも沢山ご存知なのではないでしょうか?。
え、どういう例だって?。
例えばタイガーマスクの主人公 伊達 直人は、日頃は孤児院を訪れる好青年でした。スーパーマンの主人公クラーク・ジョセフ・ケントも、日頃は冴えない新聞記者です(笑)。マンガや映画に限らず、ある場面での行動が、その人の全てではない事はよくある事なのではないでしょうか?。
もちろん、だからといって「不真面目な態度」をとったり、「直ぐに感情的になって怒り出す」という行動を選択する人は、困りものですし不適切で幼稚であると言えます。ですが、それがその人の全人格を否定する材料にはならないわけです。
岩井さんは、「人の感情や行動には「目的」がある」と説きます。
ただ闇雲に怒ったり、さぼったり、あるいは威張ったりする人はいない。みんな、それぞれの「目的」を達成するための手段として、その行動を選択しているというのです。
ですから、「その人の行動や態度」にどのような「目的」があるのかを推察し、理解してあげる。そして「真面目に働かない」とか「怒り出す」という行動が必ずしも適切ではない事をわかってもらうよう働きかける事になります。
例えば「真面目に働かない部下」に対し、「サボってんじゃねーぞ!」と頭ごなしに叱りつけるのではなく、「どうして規則を守れないの?」と理由を聞いてみるのが良いでしょう。もしかしたら部下は「仕事が単純でツマラナイ。もっと自分にふさわしい仕事がしたい」と考えているかもしれません。
その場合は「仕事がしたい」という前向きな気持がある事を、まずは認めてあげる。
いきなりできていない所を指摘するのではなく、できている所を褒めてあげる。
岩井さんも著書の中で「(叱る時は)普段の仕事ぶりを認めてから、ミスについてふれる」ように指摘されています。
その上で、「でも、単純に見える仕事にもXXXのような大切な事があるよ。そこをぜひ覚えて欲しいんだ」と伝えてあげたら、どうでしょうか。頭ごなしに叱るよりも、部下の反応が違ってくるように思います。
一面だけを見ずに全体的に考える一例として、頭の体操がありますよね。
例えば永和進学ゼミ 個別指導ソフィア 様に掲載されたいた下記問題、あなたは3分以内に解けるでしょうか?。
【問 題】
大きな正方形の枠の中に、小さな正方形の枠がいくつかあります。
同じアルファベットが書いてある正方形同士を線でつないで下さい。
ただし、以下の条件を守ること。
条件① 線は重なったり交わったりしてはいけない。
条件② 大きな正方形の枠の外に線を書いてはいけない。
……
……考え中
……
……
……考え中
……
……
……考え中
……
……
……考え中
……
……
……考え中
……
……
答えは下記の通り。
言われてみれば、なーんだ!という答えですが、オジサマは頭が硬くなっていて3分では解けませんでした(汗)。
私のケースでは、気むずかしくてワガママな「先輩」ですので「叱りつけ」たり「注意」する事もできないのですが、「どんな目的」があって「その行動」をしているのか、もう少し広い視点で見てあげることは出来そうです。
『視野を広げ、同胞意識を持って全世界を受け入れ、他人の困難を感じ取ることの出来る大きな心を持って欲しい』
アウンサン・スーチー:ミャンマーの非暴力民主化運動指導者
ミャンマーの軍事政権下で、監視され軟禁状態におかれているにも関わらず、民主化運動を行い、ノーベル平和賞を受賞したスーチーさの重みがある言葉です。
狭い視野で考えず、広い視点で考えてみる。
そんな広い視点を持ち人間の幅を広げるには、どうしたら良いでしょうか?。
私の例に当てはめるなら・・・・
●岩井さんの書かれたような素晴らしい本を読む。
●東京に単身赴任、異なる環境に身を置いてみる。
●いろいろな人に出会う。
こうして考えてみると、気難しい先輩に出会って同じ仕事をする事になったのは、私にとっては人間の幅を広げるためのチャンスだとも考えられます。
気むずかしい先輩に、広い視点から全体的にとらえてみる事の大切さを学ばせて頂いております。
名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:広い視点で見てみよう
今日の箴言:
アウンサン・スーチー:ミャンマーの非暴力民主化運動指導者
午堂 登紀雄:公認会計士
今日の書籍:「もう疲れたよ・・・」にきく8つの習慣:岩井 俊憲:朝日新聞出版
今日の写真:illust-AC 様:acworksさん