こんにちは、MSLABOです。
みなさんは、とかく物事に「意味」を求めてしまうことはありませんか?。「何のために生きているのか」なんて高尚な事でなくても、「それって何の為にやるの?」とか「やって意味あるの?」とか「これって役に立つの?」とか・・・。
私なんか大変理屈っぽい人間ですので、中高生の頃から何かあるごとに「何の意味があるの?」、「無駄なんじゃねー?」と考えていました。
この傾向は大人になっても失われることは無く、企業戦士として教育され、競争や効率が良いものとされる会社にいるうちに、やがて「少しでも効率よく進めるべきだ」、「目的を持ち計画を立てて行動することは素晴らしい事だ」と考えるようになりました。
そして、ついには「目的や夢を持たず、なんとなく生きているだけの人間はクズだ」なんて極端な考え方にさえ支配されるようになっていました(今考えると、かなり危ないヤツです)。
「生き方は山が教えてくれました:原 伸介:かんき出版」で、原さんは私のような「目的論信者」について次のようにコメントをされています。
「何のためにと逐一目的を考えてしまう意識の裏には、「何のためにもならないことはやらない」という無意識があります」。
まさにその通りですね。
「意味のないことなんてやりたくない。無駄は省きたい。効率重視。結果重視。めんどくさいことはイヤだ・・・」、まさにそんな心が現れた言葉が「それって意味あんの?」だと思います。
自己啓発というと、最近は「プラス思考、ポジティヴ思考」がもてはやされています。何でもかんでも前向きに考え、思い込むことで成し遂げようという考え方です。
そのプラス思考やポジティヴ思考の前では、目的もなしにボーっとすることや、一日を怠惰に過ごすことは論外です。
目標を定め、その過程を細分化し、手帳に期日や成し遂げたかのような予定まで書き込んで、目標達成のための最短距離を突っ走ろうとします。
そして疲れて無駄な1日を過ごそうものなら、「ああ、今日は目標通り行動できなかった。無駄な時間を過ごしてしまった。俺って駄目なやつだ」と落ち込みます。
うんうん、あるある・・・(汗)。
原さんは指摘します。
「人生に無駄はひとつもありません。(中略)夢や目標に向かって1直線に進む生き方も素敵ですが、その時々で自分がワクワクすることをしたり、会いたい人に会いに行ったり、寄り道したり道草したり、友達と笑いながらお茶を飲んだりお酒を飲んだりすることも、同じくらい素敵なことだと思います」
そういえば偉人も次のように言って見えます。
『強くなる時に、あまり苦労しないで効率よく強くなった人は、弱くなるのも早いのではなかろうか。』
谷川 浩司:プロ棋士
効率や結果を重視し、ひたすら前を向いてガンガン突っ走る。
しかし、その足元で自分を支えてくれる家族や妻がいる。育ててくれた両親がいる。文句を言いながらも従ってくれる部下がいて、陰ながらいろいろ調整してくれる上司がいる。今日も日本が平和で、今日も生かされている。だからこそ、自分は走ることができる。
そんな足元の幸せを忘れてまで、前のめりに走っても、幸せにはなれないと気が付かされます。
そもそも私達は万能でも全知全能でもありません。自分の今の判断基準や価値基準が将来においても100%正しいなんて限りません。どんな「思いがけないこと」が、この先役に立つかなんてわかりません。
「これは意味が無い、あれは価値がある」と現時点の価値観だけで判断し、ふるいにかけてしまって、せっかくの経験を得る機会を失うのはもったいない事かもしれないわけです。
『未来を見て、点を結ぶことはできない。過去を振り返って点を結ぶだけだ。だから、いつかどうにかして点は結ばれると信じなければならない』
スティーヴ・ジョブズ:アップル経営者
APPLEやiPhoneを生み出したジョブズでさえ、未来を見越して準備をし製品を考えたわけではなく、淡々と「なんの役に立つか分からない点」を打ち続けることによって、革新的な製品を生み出したと告白しています。
無駄なものは1つもない。ボーっと過ごした1日も、後悔した今日も、それだけで素晴らしい。
生きているのは「意味」があるからではなく、生きていることが素晴らしい。人生ワクワクしながら、寄り道小道で進んでいきたいと思いました。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:無駄なものは1つもない。意味なんて考えず行動しよう
今日の箴言:
- 谷川 浩司:プロ棋士
- スティーヴ・ジョブズ:アップル経営者
今日の書籍:生き方は山が教えてくれました:原 伸介:かんき出版
今日の写真:TOY Blog様(ジョジョの奇妙な冒険:荒木 飛呂彦: 集英社)より
いつか書く: