アポロに学べ!

こんにちは、MSLABOです。

宇宙、そう聞くと今でもロマンを感じてしまいます。地球という人間にとって心地よい環境を離れ、厳しい宇宙へ挑む宇宙飛行士や、それを支えるスタッフは、本当にスゴイと思います。

先日NHKの再放送で『アポロ13号「想定外」を乗り越えた男たち』という番組を見ました。
宇宙とか科学に関する話題が好きな私は、思わず見入ってしまいました。
(参考:NHK宇宙チャネル 様)※
※2017/07:参照元Linkがなくなったため、YouTube関連動画 へのリンクを貼ります。

若い人はご存じない方も見えるかもしれませんが、「アポロ計画」というのは某会社の乳酸菌飲料(あれはスポロン)ではなく(寒いオジサンジョークですね・・すいません)、アメリカが1961年から1972年にかけて行った有人月面着陸計画の事です。

中でもアポロ13号は1970年4月11日に打ち上げられた、アポロ計画としては3番目の月面探索用の宇宙船でした。

アポロ13号は、月への飛行中に様々な「想定外のアクシデント」に遭遇し、宇宙飛行士たちの地球への生還が危ぶまれる事態となりました。しかし地球にいるNASAのスタッフとアポロの乗り組み員達はあきらめることなく、互いに協力して幾度と無く困難を乗り越え、宇宙飛行士達はついに地球へと生還します

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中でも感動したのは、以下の様な場面でした。
宇宙空間で想定外の危機に陥ったアポロの乗組員を救うため、いくつもの案が提示され、NASAのスタッフはどれを選択すべきか悩みます。

フライトディレクターと呼ばれる管制センターの実務責任者は、ある方法を選択することを決定し、それをNASAの最高責任者である長官に説明に行くことになりました。

フライトディレクター達は長官から細々とした事を聞かれ、場合によっては反対されるものと覚悟していきますが、概要を説明したあと長官から言われた言葉は、意外にも以下の様なものだったのだそうです。
現場責任者の君たちが良いというなら、それを支持しよう。私達に協力できることがあったら、なんでも言って欲しい

これが我が社の上司だったら・・・きっとそんな鮮やかな対応はしてもらえない事でしょう。「誰が責任を取るんだ?、本当に成功するのか?」の一点張りで、遅々として議論が進まない気がします。

インタビューで、当時フライトディレクターの1人だったジーン・クランツが次のように述べています。
フライトディレクターは、乗組員の安全とミッションの成功のためなら、あらゆる必要な手段を取ることが出来る。これはミッションルールで最も重要なものです。フライトディレクターが最終決定権者で、例え合衆国大統領といえども、その決定を覆すことは出来ないのです

アポロ13号は月面着陸という目標を達成できず、計画としては事実上失敗でした。
しかし、その鮮やかな危機管理能力と対応で、「成功した失敗 (“successful failure”)」、「栄光ある失敗」などと賞賛されています。

NASAの本当の凄さは、実はアポロ11号で人類初の月面上陸を成功させた事ではなく、13号の時に見せた危機管理能力だという人さえいます。
このあまりにドラマチックな内容は、1995年にトム・ハンクスらが主演する「アポロ13」という事実をベースにした映画にもなりました。

アポロ計画に関わった人間の大多数が、最も誇りに思っているのは、月面に初めて着陸した11号ではなく、13号だと答えるだろう。13号では本当に仕事をしたと感じる。給料に見合う仕事をした
ジェリー・ボスティック:アポロ計画のフライト・コントローラー


『君は必ずたくさん失敗する。でも、要はその失敗からどれだけのことを学んでカムバックするかだ。』

本田 健:著述家

・万難を排して準備し計画すべきだ。だがそれでも、予期せぬ出来事は起こる
・予期せぬ事態にうろたえず、必ず解決策はあると信じて行動しよう
・指揮命令系統を明確にし、そのルールを徹底しよう
・万が一失敗に終わっても、そこから大いに学ぶことがあるはずだ

今日と同じ日は二度とありません。そして、明日がどうなるか、完全に予測することはできません。明日死ぬかもしれない私達の毎日は、いわば毎日命がけです。
そう考えてみると、未知の領域に「命をかけて取り組む」のは、宇宙飛行も人生も同じなのではないかと思えてきます

予測できない未来に起こる想定外の事態やアクシデントに学ぶ事ができた時、その人は大きく成長できるのだと、アポロ13号の事件は教えてくれている」、そんな気がします。

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


img2今日の学び:想定外や失敗に学べ
今日の箴言:本田 健:著述家
今日の書籍:
今日の写真:地球へ途中下車 様、freepic.com
いつか書く:

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