これは数学の問題?

こんにちは、MSLABOです。

みなさんは次のような問題が出たら、どのような計算式を立てますか?。「1ダースのリンゴの箱が3つあります。リンゴの数は全部で何個でしょう?」。この問題の正解は、ざっと以下の2つが考えられます。

1)1ダース=12個入り。それが3箱あるから12×3=36個
2)リンゴは3箱ある。1ダースは12個入りなので3×12=36個
どうでしょうか?
自分はバカかもしれないと思った時に読む本:竹内 薫:河出書房新社」に紹介されていた問題ですが、とある学校では1)は正解だけど2)は不正解とされるのだそうです。(参考URL:わさっき様)。ちなみに私は2)の解法を思いついてしまいましたので、不正解のようです(笑)

数学者でも国語学者でもない私としては、1)でも2)でもいいじゃん!って思っちゃいますが、ネットではいろいろな人が喧々諤々(けんけんがくがく)の意見を出し合っているようです。

ちなみに先の竹内氏の本では、英語圏など言語的な表現順序が異なる文化では、2)でも全く問題なく正解とされる例を紹介しています
教える立場としては、「どっちでもいいんだよ」というのは生徒に説明がし辛く、どちらかのみを正解としたくなる心情は理解できますが、なにも不正解としなくてもいいのに・・・と思います。

現実社会では「明確に答えの出ない問題」が山積みです
1)しか解法が無いと思い込んだ人より、1)でも2)でも良いかもと思える人のほうが、現実のあいまいな問題に対処するには、より多くの可能性が考え出せるような気がしてなりません。

良く例に出されるように、日本では「1+2=?で?を記入せよ」という問題が多いのに対し、外国では「?+□=3で、?と□を記入せよ」という問題が多いと言われています。日本式では答えは1つになりますが、外国式では?も□も無数の答えが出ます。

上記のもう1つの例として「1+1」問題があります。ネットに面白い話が載っていたので紹介します。

ある面接試験に、数学者、統計学者、会計士の3名が呼ばれた。
最初に数学者が部屋に入ると、面接官は彼に聞いた。
面接官:「1+1は幾つですか?」。
数学者:「2です」。
面接官:「本当に2ですか?」。
数学者:「ええ、間違いありません。きっかりと2です」。
次に統計学者が部屋に呼ばれた。
面接官:「1+1は幾つですか?」。
統計学者:「おおよそ2です」。
面接官:「きっかり2では無いのですか?」。
統計学者:「はい。おおそそ2といえます。多少の誤差はあり得ます」。
最後に会計士が呼ばれた。
面接官:「1+1は幾つですか?」。
すると会計士は部屋のドアとカーテンを閉め、面接官に近づくと耳元で囁いた。
会計士:「あなたは1+1を幾つにしたいんですか?」

この話を読んで思わず笑ってしまいましたが、現実のある側面を面白おかしく捉えていると思いました。
そして大人の私達は、現実社会では会計士の答えが(良い悪いは別にして)「最も現実的な答え」である場合がある事にも気が付かされます


『私たちのなかにある最悪の固定観念。それは、「自分は絶対に正しい」と思いこむことだ。』

植西 聰:心理カウンセラー

偉人は上記のように述べています。

  • 様々な角度から物事を考えてみる。
  • もしかしたら別の答えがあるかもしれないと思ってみる。

「言うは易し行うは難し」で、現実に行動するには難しい事ですね。

紹介した本で竹内さんは、「周囲の圧力や偏見により、子供の可能性が阻害されていく」事を繰り返し記述されています。また先のリンゴの問題では「数学の問題のように見えて、これは国語の問題で、前提をどうするかを丁寧に説明していないため、このような混乱が起きる」と説明されています。

現実でも「どの角度から見るか=どのような立場や前提で話をするか」により結果が大きく異なりますよね。複雑な現実社会では、一方からのみ出した答えを全てとしないように、多様性に気をつけなければと気づかせてもらった話でした

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


今日の学び:多様性を受け入れろ
今日の箴言:植西 聰:心理カウンセラー
今日の書籍:自分はバカかもしれないと思った時に読む本:竹内 薫:河出書房新社
今日の写真:いらすとや
いつか書く:

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