こんにちは、MSLABOです。
最近街で晴れ着を着た若い女性をたくさん見かけます。どうやら大学の卒業式のようですね。女性の和服姿は、日本人として本当に良いなぁと思います。女性の着物といえば成人式ですが、WEBを調べると世界には実に様々な成人の儀式があるようです。
そもそも何歳からが成人(大人)なのかという定義さえ、世界各国ではバラバラです。
日本では20歳を迎えると成人となります。エジプトやシンガポールでは21歳、ネパールやキルギスタンでは16歳。イギリスやイタリア、中国、ブラジル、ロシア、オーストラリアなど世界の多くの国では18歳が成人年齢と定められているそうです。
また成人になる前に、どんな儀式(通過儀礼)を行うのかも、世界各国で様々です。日本でも昔は「元服」といって12歳から16歳頃の男子が、大人として認められる儀式を行いましたね。
例えばケニアのマサイ族の男性は、ライオンと戦って勝つことで成人と認められるそうです。えーーーマジですか・・・。まるで映画の中の世界ですね(汗)。似たような例は他の地域にもあるようで、パプアニューギニアでは素手でサメを捕まえると一人前と認めらるそうです。なんか死人が出そうな通過儀礼です(汗)。
フランスの文化人類学者アルノルト・ファン・ヘネップによれは、通過儀礼は分離、移行、合体という3つの部分に分られるそうです。
「分離」とはこれまで属していた身分や組織、状態から離れることです。子供だけの社会、半人前で制限がある身分など、成人前に過ごしていた状況を捨て去る段階です。
「移行」とは、自分の能力や状況にしたがって、古い状態から新しい状態へと移り変わる時期を指しています。
そして最後の「合体」は、新しい身分や組織に入る事、または新しい組織の一部になる期間です。
「「これでいい」と心から思える生き方:野口 嘉則:サンマーク出版」によれば、ドイツの哲学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェは、その著書「ツァラトゥストラ」の中で「精神は3段階に変化する」と表したそうです。
すなわち、人の精神は「ラクダ」を経て「獅子」となり、最後は「幼子」のようになるというのです。
ラクダとは「自ら求めて重荷を背負い、それに耐えて歩く状態」を指します。誰かにつき従う段階=既存の価値や権威に従い、日々自らを鍛え、目標を見定めようと歯を食いしばっている状態です。
獅子とは自らの役目、目標、意識に目覚めた状態で、自由を獲得するために既存の価値観を打ち破ろうと、闘いを挑む段階です。
そして幼子とは、無垢で遊ぶ子供のような心で、既存の価値観や自己と対決したり否定するのではなく、それらを受け入れつつも自から新しい価値や生き方を創造する段階です。
何かの技術を習得する場合であれ、音楽や絵画、バレーなどをマスターする場合であれ、何らかのクリエイティブな活動を行う際は、上記のような過程をたどるのではないかと思えます。ニーチェの理論は「子供から大人になる精神の通過儀礼」とも言えそうです。
ところが私達は往々にして第一段階であるラクダの状態、つまり「自ら求めて重荷を背負い、それに耐えて歩く状態」を避けようとする傾向があります。
「コツコツ努力するなんて格好が悪い」とか「効率よくすぐに結果がでないものは、やりたくない」といった気持ちです。
既存の権威(大人たちや社会常識)に対し、従ってみる前に「それって意味あんの?」と理屈をこねて行動せず、やりもしないで「やっても意味ないっしょ」と「わかった振り」を決め込んで「やりたくない言い訳」をしてしまうのです。
「ギリギリまで動けない 君の背中を押す言葉:千田 琢哉:日本実業出版」で千田さんはこう言われています。「とりあえずやってみないと、本当の意味はわからない」。何かを深く知りたいと思ったら勉強するだけではダメで、とにかくやってみなさいと言うのです。やってみてから、もう一度勉強し直すと理解が深まる。
『なまじ知識があると、しゃにむに突進する気迫が、のうなります。しかし“断じてやる”と決めて、やってみれば、案外できるものです。鉄をも溶かす熱意があれば、何とか知恵がわくもんです。』
松下 幸之助:パナソニック創業者
経営の神様と言われた幸之助さんも上記のように言って見えます。
これは実体験からもわかる気がします。例えばSE。みなさんはSEと聞いてどんな人物像を思い浮かべるでしょうか?。机のパソコンにかじりついて、朝から晩までプログラムを作っている人ですか?・・・・それともメガネをキラリと光らせているようなオタクでしょうか?(笑)。
私はIT業界でSEをしています。SEやプログラマーに抱いていた上記のようなイメージと合致している人も確かにみえますが、かなり乖離している部分もあります。「やってみないと本当のことはわからない」と感じるのです。
それでもラクダのように、目の前の仕事に付き従うのがイヤだという私のような人間に向けて、次のような名言もあります。
『コツコツやってもなぁと思う前に、 コツコツやりなさい。コツコツやることが当たり前のこと。 コツコツやってることなんて意識することじゃない。』
佐賀のがばいばあちゃん:島田 洋七
『コツコツやることだけが、自分をレベルアップする唯一の方法だと思う。』
エムナマエ:イラストレーター
ばぁちゃんは良いことを言います!。まさに人生の生き字引です。
私の精神は今ラクダなのか、獅子なのか・・・時々思い悩みます。安穏とした日々にアグラをかいて努力しないでいる姿は、ラクダでさえない場合があるのではと反省させられます。
「まずやってみる!」と改めて思い直しました。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:まずやってみる!。そこから再度学習する。
今日の箴言:
- 松下 幸之助:パナソニック創業者
- 佐賀のがばいばあちゃん:島田 洋七:お笑い芸人
- エムナマエ:イラストレーター
今日の書籍:
- 「これでいい」と心から思える生き方:野口 嘉則(サンマーク出版)
- ギリギリまで動けない 君の背中を押す言葉:千田 琢哉(日本実業出版)
今日の写真:photo AC様
いつか書く: