こんにちは、MSLABOです。
私たちはツイツイ他人の長所や境遇を羨んでしまいます。「あいつ、ええなぁ」って。そんな事ありませんか?。「死なないやつら:長沼 毅:講談社」に、なんと生物学の見地から、1つの答えが書かれていました。
生物学の定説にダーウィンの進化論があります。学校で習いますよね?。ダーウィンの進化論で有名なのが「キリンの首はなぜ長い」という問題です。(諸説・反論もあるようですが、ここではとりあえずダーウィンの進化論が正しいものとして扱います)
キリンといえば首が長いのが特徴です。ところが昔の化石を調べるとキリンの先祖は首が長くなかったことが解っています。
問題なのは、首の短いキリンと長いキリンの中間生物の化石が見つかっていない事なのです。なのでキリンは徐々に首が長くなったのではなくて、ある日突然首が長いものが生まれたと考えられています。これを突然変異と言います。※
※訂正
中間の首の長さを持つキリンの化石が見つかっていないのには、諸説あるようです(ウィルス進化説など)。また長沼さんの本にも、首の短いキリンの中から突如首の長いキリンが生まれた訳ではないと説明されてます。生物学は難しいですね。参考までに長沼さんのHPは炎と酒の夢日記(現在は休止中)です。
私は長沼さんの本を読むまで、「キリンは高い木の上の葉っぱを食べるために、徐々に首が長くなった」とばかり思い込んでいました。でも、そうではないようです。
突然変異がどのように現れるかは偶然で、望んだ方向に現れる訳ではないのだそうです。あくまで「タマタマ」首が長くなったのです。
重要なのはここからです。長沼さんは「タマタマ」首が長くなったキリンは、そのままでは非常に不利だったと考えられると指摘をされています。
仲間はみんな首が短いので、「下草」を上手に食べられる。でも、自分は首が長いので食べにくい。仲間はみんな首が短いので、水を飲みやすい。でも、自分は首が長いので飲みにくい。
従来の仲間と同じ行動を同じように取ろうとした場合、自分だけの特徴である首の長さは邪魔(欠点)に思えるのです。
なんだか人間にも当てはまりそうではありませんか?。周りは勉強ができるのに自分はできない。周りは異性にモテルのに自分はモテナイ。隣の人は要領が良いのに自分は要領が悪い・・・・。きっとある日突然生まれた首の長いキリンくんも大いに悩んだに違い有りません(笑)。
ここで「あいつええなぁ。なんで俺だけ・・・」と、首の長いキリンが落ち込んで何もしなかったとしたら、首の長いキリンは世の中に生き残っていません。ところが事実は逆です。それでは、何が起こったのか?。
科学的には諸説あるのでしょう。これを自己啓発的に考えるとこうなります。
首の長いキリンは下草が食べにくいという欠点に着目するのではなく、高い木の上の草が食べられるという長所を活かしたと。
あるいは高い視点から敵が近寄ってくるのを素早く察知する能力を活かしたと。
つまり自分の特徴を嘆くのではなく、自分の特徴を活かして生き残る方法を編み出し、ニッチな市場(この場合は高い木の上の草)を占有することで優位に立つ事が出来たという事です。
長沼さんは書きます。「少なくとも動物に関しては「もって生まれたカタチで、なんとか頑張って生きる」。これが進化の基本形である」と。
また、こうも書かれています。「地球上の生命はみな、突然変異を受け入れて「もって生まれたカタチで頑張って」生きてきました。それが「進化」と言われるものの本質であり、生命と非生命を分かつ、1つの大きな特徴をなす性質です」。
もちろん突然変異を受け入れて頑張っても必ず生き残るとは限りません。自然淘汰されて消えてしまう可能性も十分あるわけです。しかし突然変異(それまでに無い個性)を拒否し続けたら、生物の進化は無いとも言えます。
ノートルダム清心学園理事の渡辺さんが書いた「置かれた場所で咲きなさい:渡辺 和子:幻冬舎」に素敵な言葉が載っています。
「どんなところに置かれても、花を咲かせる心を持ち続けよう。境遇を選ぶことは出来ないが、生き方を選ぶことはできる」。
今の境遇を「イヤダイヤだ」と嘆いてばかりいるのではなく、精一杯「笑顔で幸せに生きる」事が大切だと、渡辺さんは言います。苦しいから逃げたり避けるのではなく、その苦しさの中から学びを得る事で強くなれるのだというのです。
渡辺さんは、こうも書かれています。「現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる」。
『配られたカードで勝負するしかないのさ、それがどういう意味であれ』
スヌーピー:チャールズ・モンロー・シュルツ
『長所を伸ばせば、短所は味わいになる。』
太田 典生:コンサルタント
自分の欠点をダメだと考えず、それを生かせる方法を考える。
人と同じではないからダメではなくて、個性を伸ばす方向にシフトする。人を羨む暇があるなら、自分を活かす手段を考えた方が、進化論的にも有意義だという事のようです。
自分の個性を活かして進化し、生き残りたいと思いました。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び: 個性は長所。個性を活かして進化しよう!
今日の箴言:
- スヌーピー:チャールズ・モンロー・シュルツ
- 太田 典生:コンサルタント
今日の書籍:
- 死なないやつら:長沼 毅(講談社)
- 置かれた場所で咲きなさい:渡辺 和子(幻冬舎)
今日の写真:freepic.com様
いつか書く: