こんにちは、MSLABOです。
今日は動物について考えてみたいと思います。
まず、動物にとって時間と言えば寿命ですね。この寿命、生物によって大きく異なるのは、よく知られています。現代日本人なら80年あまり生きるのでしょうが、牛は約15年から20年、ねこは10年から16年、ハムスターは3年などと言われています。
嫁様は絶対自分より寿命が長いでしょうし、憎まれモノ世にはばかるなどといって、性悪なヒトほど長生きするという俗説もあります。あ、だからといって嫁様が性悪だなんて言ってませんからね!(笑)。
動物の寿命については面白い研究があります。
動物の寿命と心拍数の関係を調べると、ある規則性があることがわかったそうです。短命な動物の心拍数は早く、長命なものは遅い傾向にあるのですが、実は一生のうちに打つ心拍数は、動物によらず20億回から25億回で一定であるというのです。
つまりゾウもヒトもネコも、一生の間にだいたい20億回心臓が動くというわけです。
参考URL:「製薬会社:ケミファ」様
これを聞いたときは、なにそれ?って驚きました。
会社でこの話をしたら、「じゃぁスポーツ選手は、早く心臓が鼓動するから短命で、私みたいな運動音痴は長命なのか」みたいな話になり、いやいやそれは違うでしょ みたいなw。
この件に関し、面白い本を見つけました。
『ゾウの時間ネズミの時間:本川 達雄:中公新書』です。
本川さん曰く、身体の大きさについて考えてみると、身体の大きな動物の方が小さい動物よりも、体積辺りの表面積が小さいので体温の保持や乾燥に強いそうです。また体重辺りの食事量を比較すると、身体の大きな動物ほど小食になるのだそうです。
つまり身体が大きいほど「強靱で効率がよい」という事ですね。
ゾウなんかすごい量を食べているように思いますが、ゾウの体重を考慮するとネズミのほうがずっと大メシぐらいになるそうです。
これだけ聞くと「大きいことは良い事だ」みたいに思えますが、生物界を見渡すと必ずしも大きな動物だけが生き残っている訳ではなく、小さな動物もちゃんと生き残っています。これはどうしてでしょうか?
本川さんによれば、大きい動物は強靱で補食される確率が低いので安定して生きられるため進化のスピードが遅くなるが、小さい動物は弱くて捕食されるので、どんどん生まれてバタバタ死に、環境の変化に柔軟に対応する必要性から進化のスピードが早くなるのだそうです。
環境がある程度安定していれば、個体としては大きな動物ほど生き残りやすいが、変化の量が許容量を超えると(例えば大きな気象変動などがあると)、大きな動物は耐えきれずに死んでしまうが小さい動物は元々数が多い上に、どんどん進化して環境適応していくので、ちゃっかり生き残る のだとか。
恐竜が気候変動に耐えきれずに絶滅しても、小型ほ乳類は生き残って、人類へと進化したようにです。
人間社会でも「大企業」などと呼ばれる会社は、巨大な動物のようです。
体力(財力)があり強靱(人材が豊富で技術力がある)で、多少の変化(経済変化)にも強いですね。零細企業になるほど体力や体格は弱くなり、大量に起業しバタバタ倒産していきます。
しかし時代の変化が許容量を超えると、大企業は鈍重で変化のスピードが遅いため逆に死滅の危機を迎え、零細企業は柔軟に立ち回って、沢山の倒産企業を出しながらも、その中から生き残る企業が出現して次の時代を作っていく。
生物は長い歴史の中で変化し、大きい動物も小さい動物も、それぞれが生き残る為の戦略を身につけてきました。
大企業に所属していた私が独立すると、大きな動物の尻尾のような一部から、この世で最も弱い小さな動物自身になるようなものです。小さな動物は弱いのでバタバタ死にます。では、どうすればいいのか・・・・死んだら変化して直ぐに生まれ、死んだらまた変化して生まれを繰り返すしかありません。
起業→倒産・廃業→反省・改善→起業→倒産・廃業→反省・改善……
そうしているうちに変化が時代の流れに適合し、大型動物が死滅するような時でも、生き抜くチャンスに巡り会うかもしれないと、動物たちは教えてくれている・・・そんな気がします。
最後に進化論のチャールズ・ダーウィンの言葉を贈りたいと思います。
最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が残るのでもない。 唯一生き残るのは変化する者である
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:小さいものが勝つには、何度でも「生まれて死んで変化する」作戦!
今日の箴言:チャールズ・ダーウィン
今日の書籍:ゾウの時間ネズミの時間:本川 達雄(中公新書)
今日の写真:GAHAG | 著作権フリー写真・イラスト素材集:pdbreen様
いつか書く: