こんにちは、MSLABOです。
敵・・・ヒーロー物の映画やドラマでは、お馴染みの存在です(笑)。人類の敵(悪の組織ショッカー(古い?)」から近所のオバサンや嫁姑まで。人によりけりですが、世の中には大小様々な敵がいそうです。
「男は敷居を跨げば(またげば)七人の敵あり」という諺(ことわざ)がありますが、私が敵と聞いて思いつくのは、「自分に反対したり逆らう人、自分を攻撃しイヤな気持ちにさせる人。ハッキリ言って自分の好みじゃない人(笑)」ですかね。
普通、敵は戦って倒すか、さもなければ逃亡して安全をはかるものだと思いますが、どうやら世の中には違った考え方をする人が見えるようです。
「ものの見方検定:ひすいこたろう:祥伝社」には、敵の見方さえ変えるような素敵な話が紹介されています。例えば以下の様な話です。
リンゴは大変病害虫に弱く、安定した収穫を得るためには大量の農薬を使わなければ育てられないというのが、今でも多くのリンゴ農家の常識のようです。
そんななかリンゴ農家の木村 秋則さんは、農薬を使った栽培で「農薬アレルギー」になってしまい苦しんでいる妻の為に、無農薬でリンゴを作る決断をします。
無農薬でリンゴを栽培する道は険しく、幾多の失敗を繰り返します。売り物になるリンゴが実らないため、ひどく貧しい生活となり一時は自殺まで考えた木村さん。
しかし苦労の果てに、彼はついに世界で初めて「無農薬による高品質なリンゴ栽培」に成功するのです。そして、彼が作るリンゴは「奇跡のリンゴ」と呼ばれる事になります。
なぜ「奇跡のリンゴ」を作ることができたのか?。
それはリンゴの葉を食べる害虫や畑に生える雑草を「敵」とは考えず、虫や雑草を農薬で排除しないで、リンゴの木を自然の野山に生えている状態に近い環境にして、細菌のチカラを使って土を育てる事に成功したから。
いわば「農薬のチカラ」を借りてリンゴを「過保護に育てる」のではなく、自然の虫や細菌のチカラを借りて、リンゴを伸び伸びと「たくましく育てた」から。
むかし「わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい」というコマーシャルがありましたが、木村さんは自然のチカラを借りて、まさに「野生児のリンゴを育てた」わけですw。
木村さんは言います。
「敵なんてどこにもいなかっと気づくことが、私の栽培法の出発点です」と。
偉人たちは、敵を「排除したり、逃げ出すべき相手」とは考えず、「自分を磨き、自分に足りない考え方を学ばせてくれたり、反面教師となってくれる存在」と考えるわけです。
上で紹介した古代ギリシャの哲学者ソクラテスの妻は、世界3大悪妻に数えられる有名な人ですが、そんな妻を持った事を彼は次のように語っています。
「ぜひ結婚しなさい。よい妻を持てば幸せになる。悪妻を持てばわたしのように哲学者になれる」
ぐは!・・・・悪妻は哲学者になるために必要な存在だと!?。ソクラテス先生、凄すぎます(笑)。ちなみに偉大な思想家として有名なトルストイ(レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ)の妻も、悪妻として有名です・・・・・・悪妻修行 恐るべしw.
もっとも彼女たちが本当に悪妻だったかといえば異なる見解も存在するようで、男性側からだけ見て「一方的に悪妻」と決めつけるのは問題だとも思えます。この辺りは「矢島 武弘の部屋 様」に面白く紹介されていましたので、興味のある方はぜひどうぞ。
自分の利益を優先するあまり、人を騙したり(だましたり)、相手を殺してしまうような人ならいざ知らず、たいていの場合、私達が敵と思う人は「じつは敵ではなくて、自分を磨く石」なのかもしれません。
TVやアニメの勇者だって、魔王という悪役がいるから引き立つわけです。
私のキライな人は、実は私にとって大切な人かもしれない・・・そんな事を考えさせられました。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:敵は自分を磨く石と考えよう
今日の箴言:ソクラテス:古代ギリシャの哲学者
今日の書籍:ものの見方検定:ひすいこたろう:祥伝社
今日の写真:ニコニコ静画 様:えふえす さん
いつか書く: