こんにちは、MSLABOです。
いつかはでっかく成功したいと誰しも思いますよね?。え、そんな事ないですか?。何をもって成功とするかは人それぞれかもしれませんが、例えば本を売る事を考えてみたいと思います。
書籍の世界でミリオンセラーと言えば、大成功と言えるのではないでしょうか?。ましてや近年紙の書籍は販売不振だと言われています。
日本著者販促センターのHPに掲載されているデータによれば、10年単位で見てみると以下のような感じで、販売部数に占める新規発行点数は伸びていることが解ります。
西暦 | 新規発行(点) | 販売部数(万) | 新規割合(%) |
---|---|---|---|
1960 | 11,713 | 14,601 | 0.008 |
1970 | 19,226 | 47,159 | 0.004 |
1980 | 27,709 | 76,450 | 0.0036 |
1990 | 38,680 | 91,131 | 0.0042 |
2000 | 67,522 | 77,364 | 0.0087 |
2008 | 76,322 | 75,126 | 0.0101 |
ところが、出版物の推定販売額を見てみると
西暦 | 書籍(億) | 雑誌(億) | 1冊当たり(円) |
---|---|---|---|
2004 | 9,429 | 12,998 | (9,429+12,998)/74,915万冊=2993.6 |
2005 | 9,197 | 12,767 | (9,197+12,767)/73,944万冊=2970.3 |
2006 | 9,326 | 12,200 | (9,326+12,200)/75,519万冊=2850.4 |
2007 | 9,026 | 11,827 | (9,026+11,827)/75,542万冊=2760.4 |
2008 | 8,878 | 11,299 | (8,878+11,299)/75,126万冊=2685.7 |
つまり・・・1冊当たりの収益は毎年減少している事がわかります。つまり新規発行は微増(もしくは横ばい)な割に本が売れなくなっていて収益が悪化している訳ですね。このあたりが販売不振と言われる理由のようです。
西沢 直樹さんのHPに印税について詳細な説明が掲載されていました。大変面白く読ませて頂きました。詳しくは氏のHPを見て頂きたいのですが、ざっくり言うと
印税には「刷り部数契約」と「実売契約」があるそうです。
刷り部数契約は第XX版としてまとまって印刷されるごとに印刷部数×印税率×税引き率の金額がもらえる契約になります。単価2000円の本を初回4000部刷って印税5%の場合、2000×4000×0.05×0.9(10%税)=36万円といった具合です。
実売契約は一定期間ごとに売れた分だけ金額がもらえる契約で、ある期間に1000部売れれば2000×1000×0.05×0.9(10%税)=9万円、次の期間に3000部売れれば27万円といった具合です。
気になる印税率ですが、これは出版社や本によって異なるようです。だいたい5%?10%程度である事が多いそうですが、始めて本を出すような場合はまずもって低いと考えて良いのではないでしょうか?(笑)。
こう考えると、世の中のベストセラーはいくらくらい儲かるのか?。
例えば村上 春樹さんの大ベストセラー「ノルウェイの森」は販売部数1200万部と言われていますが、1冊540円(Amazon調べ)で計算すると、著名な村上さんなので印税を10%と仮定して、540×1200万×0.1×0.9=5億8千万円になります!。うは、すごい!。
しかし村上さんはあまりにも例外すぎますね。普通の人が本を出した場合、良い所1000部?5000部止まりと言われていますので、10万?50万円程度しか手に入らない事になりそうです。本の制作期間が3ヶ月もかかっていた日には・・・・月給3万!とかです(泣)。
しかし希望的な意見もあります。
例えばミリオンセラー(100万部)を目指す場合、100万人に受ける本を書くのは至難の業に思えます。ですが、こう考えるとどうでしょうか?
日本で一定収入がある人の数(例えば就業者数)は総務省の統計によると2014年時点で6262万人だと言われています。6262万人のうち100万人が買えばミリオンセラーです。100万÷6262万=1.59%というわけで、町ゆく人100人中1人か2人に買って頂ければ大成功な訳です。98人には見向きもされなくても良いのですね。それでも100万冊も売れようものなら、1冊1500円、印税5%でも、1500×100万×0.05×0.9=6750万円です!。100歩譲って10万冊でも675万。1000人に1人買って頂ければOKです。
どうです、なんか少し光が見えた気がしませんか?(笑)。
TVで芸能人の誰かが言っていた気がしますが、ステージで数万人の観客の為に歌うのではなく、たった1人を思って想いを込めて歌った方が、結果的に多くの観客の心に響くのだとか。
そういえば2013年03月12日のロケットニュースで、ユナイテッド航空がたった1人の乗客の為に行ったサービスが話題になっていました。
「ある男性が危篤となった母親の元へ向かうべく急いで飛行機に飛び乗った。目的地には乗り継ぎ が必要だ。しかし予期せぬ遅延のため、母親の最期に間に合わない可能性が出たのである。すると、それを知ったスタッフが総動員で男性のために乗り継ぎ便を 調整。見事、男性を母親の待つ地へ送り届けたのである」
『99人があきれても、1人が笑うなら俺達の勝ちじゃねぇか。』
江頭2:50:お笑い芸人
『英雄とは自分のできることをした人だ。凡人はそのできることをしないで、できもしないことばかり望んでいる。』
ロマン・ロラン:作家
『一人の人をほんとうに愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛すること。 』
エーリッヒ・フロム:社会心理学者
万人受けを目指さずに、たった1人のために全力を尽くす・・・愛も英雄もお笑いもミリオンセラーも・・・。私も目の前の1人の為に記事を書いたり創作できる人になりたいと思います。
長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。
今日の学び:たった1人のために全力を尽くす
今日の箴言:
- 江頭2:50:お笑い芸人
- ロマン・ロラン:作家
- エーリッヒ・フロム:社会心理学者
今日の書籍:
今日の写真:freepic.com様
いつか書く: