継続するために

こんにちは、MSLABOです。

独立してわずか2ヶ月。にもかかわらず、焦りがあります。今のままで大丈夫か?、こんな事で良いのか?。自分のペースを崩しそうな感じがしています。

今日のポイント

 

あせる気持ち

今年10月末にサラリーマンをやめました。25年以上にわたって勤めていた会社を辞めたのです。

「自分の好きなことを大切にしたい」という思いに突き動かされた結果でした。会社を辞めることで、毎日自由な時間が持てて、なんにでもチャレンジできることにワクワクしています。

その一方で、自分の好きなことをして生きていくと決めたのだから、昼夜を問わずに頑張らなければいけない。早く結果を出したい。そんな焦りが頭をよぎり、なにもしないで過ごす事に罪悪感を感じます。

フリーランサーとして独立し、しばらくはプラプラ(笑)しているつもりでした。ところがどうしたわけか、(ありがたいことに)そんな自分に仕事を紹介してくれる人や友達がいます。

プラプラしていると妻の目が怖い(笑)ですし、給料が無くなって預金口座からお金がどんどん減っていくのを眺めるのは不安になります。そんな焦りからか、想定外の仕事を引き受けて、なんだか頑張っている自分がいます。

好きな事で稼ぐまでの間、つなぎの仕事があることは幸せな事です。

しかしそこには、いつの間にか「疲れていても、頑張れるのが成功への近道だ」と、何かに追われるような気持ちで過ごす自分がいました。

休むことも仕事のうち

自分の「好き」を仕事にしている人は、どのように感じているのか?。そんな事を知りたくなりました。

そんな中、プロゲーマーとして活躍している梅原さんの著書「1日ひとつだけ、強くなる。:梅原 大吾:KADOKAWA」を読ませて頂きました。

梅原さんは日本初のプロゲーマーです。彼の専門分野は格闘ゲームで、世界大会で優勝するような腕前の持ち主です。

格闘ゲームとは、自分の手足となるキャラクターを操って、1対1で相手を倒すために技を競い合うバトルゲームです。ストリートファイターやバーチャファイター、鉄拳などが有名ですね。

STREET_FIGHTER
(画像URL:CAPCOM STREET FIGHTER公式サイト 様)

梅原さんは、あるゲーム大会で優勝した事をきっかけにプロとして独立します。そして、独立当初は、プロなのだから負けるわけにはいかない。プロなのだから、めちゃくちゃ練習しなければいけない。そんなふうに考え、1日に16時間くらい練習をしたそうです。

16時間ひたすら格闘ゲームです・・・。ちょっと信じられません(笑)。私も昔アルバイトで、1日中ゲームをした事がありますが、最後にはそのゲームを見るのも嫌になりました(汗)。

たしかに練習の成果はあったそうです。技は向上し、プロとして臨んだフランスやオーストラリアの大会では優勝を飾ります。

しかしオーバーワークな練習は体調を悪化させ、メンタル面への影響も出始めます

彼にとってゲームをする事は苦痛ではありませんでした(プロゲーマーですからね)。だから何時間でもPLAYできる。苦しいけどやらなければいけないという義務感ではなく、プロになったという気負いで前のめりになっていたと、当時を振り返っています。

梅原さんは次のように書かれています。
疲れた時の頑張りが、苦労の割には役に立たないことは知っておいて欲しい。疲れている時はきちんと休んで、体調を整えること」。

『「休む」ということは、自分が自分らしく生きるための、大事な使命のひとつ。軽んじては、いけないわ。』
松本 えつを 松本 えつを:絵本作家

私もフリーランサー(フリーター?)になったので、自分の体調は自分で管理しないといけません。有給休暇なんてありませんから、休めばそれだけ「損失」になります。ですが無理をして長続きしないようでは、元も子もありません。

倦怠期

ところで大好きな事とはいえ、そればかりをやる事に「飽き」は感じないのでしょうか?。例えばプロゲーマーの梅原さんは、ゲームに飽きたりはしないのか?。

飽きないほど好きだからこそプロになれるのか?。もしそうなら、自分の「好き」は本気じゃないのかも・・・そんな不安を胸に著書を読みました。

これについて梅原さんは、同じゲームを長年やっていると「飽きる」と正直に打ち明けています。またこうも書かれています。「何であっても受け身で楽しめるのは最初のうちだけだろう」と。

飽きる
(画像URL:photo-AC 様:acworksさん)

同じゲームを長年やっていると、新しい発見がなくなります。プレイに工夫する余地が少なくなり、自分の成長が感じられなくなります。

またプロになったという気負いが、そんな気持ちに追い打ちをかけます。「プロなんだから、ゲームをしなきゃ、ゲームセンターに行かなきゃ」。

これは、仕事や趣味や恋愛関係においても同じことが言えるのではないかと思います。

  • 昨日と代わり映えのしない作業(仕事)に飽きる
  • 恋人(夫婦)との、いつもと同じデートや会話に飽きる
  • 気がつけば、いつしか義務感や惰性で続けている

そんな義務感や気負いが重なると、向上心やワクワク感が持てなくなります。

これについて梅原さんは、「やる気」を外部からの刺激(大会での成績、新しい技の発見、LEVELアップや新しいアイテムの取得など)に頼っていると、刺激がなくなった途端にやる気を失うと指摘されています。

それでも続けるために

やる気を保ったまま、長く続けるためには「外部からの刺激」ではなく「内部からの刺激」を大切にする必要があるようです。

つまり自分の変化や成長を、自分自身で見つけていく事。梅原さんは、これを「成長の実感⇒やる気⇒練習⇒成果⇒成長の実感のループを回していくこと」だと書かれています。

他人からは評価してもらえなくとも、自分の内面の成長に意識を向け、ほんのすこしだけ変化し、成長している自分に気がつく。

では、どうしたら自分の内面に成長を感じる事ができるのでしょうか?。そんな気付きを得るために、梅原さんは「新しい発見を毎日メモして、成長を確認する」作業を続けているそうです。

この時、「沢山見つけてやろう!」とか「すごく成長した箇所をピックアップしよう」と気負うのではなく、ハードルを下げて、「1日1個だけ、ささいな事だけ」を書き留めるようにする事がポイントだといいます。

ハードル
(画像URL:illust-AC 様:Mizue.Oさん)

「こんな低いハードルを超えても、結局自己満足だし、だれも評価してくれない」という気持ちを抑え、昨日より1歩だけ前に進んでいる自分を実感する。

プロゲーマーともなれば、大会での優勝や、ひと目を引く華麗な技など「外部からの評価」に流されてしまうものです。しかし梅原さんはこう書かれています。

軸を外に置いた場合のデメリットは数え挙げればきりがない。何よりも疲れるし、そういった価値観は巡り巡って、生き方そのものまで人任せにしかねない怖さがある」。

『花は一瞬にして咲かない。大木も一瞬にして大きくはならない。一日一夜の積み重ねの上にその栄光を示すのである。』
坂村 真民 坂村 真民:詩人

1歩1歩は小さくても毎日の成長に目を留め、他人からの評価ではなく、自分の中にモチベーションを見つけていく。

大好きなことを(仕事、恋愛、趣味)を長く続けるためには

  • やる気と休憩のバランスをとること
  • 他人からの評価や成果にとらわれない
  • 自らの小さな成長や変化を敏感に感じること

が大切なようです。

プロゲーマーに、「好き」を仕事にする際に大切なことを学ばせて頂きました。

名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


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今日の学び:自分の中に成長を感じる
今日の箴言:
松本 えつを:絵本作家
坂村 真民:詩人
今日の書籍:1日ひとつだけ、強くなる。:梅原 大吾:KADOKAWA
今日の写真:illust-AC 様:ももんびさん

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