楽天的に考えよう!

こんにちは、MSLABOです。

私達は小さい頃から、親や先生や先輩に「XXXくん、そこ、君の悪いところだから直しなさい」なんて指摘を受けて育ちます。ダメダメな私なんか大人になっても、ちっとも欠点が直りません(汗)。

欠点を直したり、不得意な分野で成果を上げるのは、本当に大変です。
他人に言わせれば、「どうして、そんな事くらいできないの?」と言われてしまうような事でも、当の本人にとっては、「そんなに簡単にはいかないんだよ(汗)」と言いたくなる事があります。

でも、「ああ、どうして自分はXXXできないんだ」と落ち込む必要は無いようです。

『強みの上に自己を築け。強みを生かし、栄養を与え、決して栄養失調にしてはならない。』
ピーター・F・ドラッカー ピーター・F・ドラッカー:経営学者

経営学で有名なドラッカー氏は上記のように述べ、弱点や欠点を補強するよりも、自分の強みや長所を見つけて伸ばしなさいと指摘されています。

また「不得手なものを並みの水準にするには、得意なものを一流にするよりもはるかに多くのエネルギーと努力を必要とする」とも述べ、「弱みによって、人は何かを成し遂げることはできない」と付け加えています。

これ、自分たちの仕事や人生にも応用できそうです。

例えば営業職なら、沢山のライバルの中で「受注金額で1番」を取るのは難しいかもしれません。でも「お客様から信頼されている男」で1番だとか、「宴会を仕切らせたら、お祭り男」で1番だとか、「社内調整がうまい事」にかけては1番だとか・・・、自分にふさわしい1番なら取れるかもしれませんよね?(笑)。

もちろん「宴会芸」がいくら上手くても、芸人ではありませんから「給料」には反映されないでしょう。しかし、お客様との重要な接待では「頼り」にされるでしょうし、芸に自信があるなら、いっそ営業をやめて芸で身を立てるという方法だってあります。

『人間、好きな道によって世界を切り拓いていく。』
坂本 龍馬 坂本 龍馬:土佐藩郷士

龍馬も大好きなことを大切にせよと述べています。

また「仕事の答えは、すべて「童話」が教えてくれた:千田 琢哉:朝日新聞出版」で、千田さんは「こぶとりじいさん」の話を元に、長所で勝負する事が大切であると解説をされています。

ちなみに、こぶとりじいさん のお話を忘れちゃった方の為に簡単に説明すると、だいたい以下の様なお話になっています。(詳しくは、参考URL:福娘童話集 様へ)


ある村に、楽天的な「右の頬に大きなコブ」を持ったお爺さん(右コブ爺さん)と、神経質な「左の頬に大きなコブ」を持ったお爺さん(左コブ爺さん)が住んでいました。

コブはとっても邪魔なものでしたが、楽天的な右コブ爺さんは気にする様子もなく、いつもニコニコ。一方左コブ爺さんは、コブが邪魔で邪魔でしかたがないので、いつも怒りっぽくてイライラしていました。

ある時、右コブ爺さんは「鬼の住む森」に迷い込みます。
気が付くと夜になり、鬼たちがやってきて宴会を始めます。怖い鬼たちがすぐ近くで踊っていて、ピーンチな右コブ爺さん。

しかし、最初は怖がっていた右コブ爺さんですが、楽天的な性格もあり、鬼たちが宴会で楽しそうに踊っているのを見て、思わず自分も参加してみたくなります。
ついに我慢しきれなくなった右コブ爺さんは、鬼たちの囃子(はやし:音楽)に合わせて踊り出します。

朝が来て、鬼たちが ねぐら に帰る時間になった時、鬼たちは楽しげな踊りを披露した右コブ爺さんに、「明日まで預かっておくから、また来い」といって、爺さんのコブをとってしまいます。

おおきなコブがとれて喜んで帰った右コブ爺さんからこの話を聞いた左コブ爺さんは、自分もコブを取ってもらおうと、翌日鬼の住む森に出かけます。

夜になり同じように鬼たちが踊りだすと、左コブ爺さんは勇んで踊りに加わります。
しかし、予想以上に怖い鬼たちの形相に驚いた左コブ爺さんは、足が震えて上手に踊ることができません。

怒った鬼たちは、右コブ爺さんから取ったコブを、左コブ爺さんにつけてしまいます。最悪!。左コブ爺さんは、両方の頬にコブができてしまいました。


ここで千田さんは
右コブ爺さんがコブを取ってもらえたのは、人生最大のピンチに「自分の得意な踊り」で勝負できたからであり、左コブ爺さんは肝心なときに「才能を発揮できなかった」ため、ひどい目にあってしまった。だから長所で勝負する事が、ピンチを切り抜ける上で大切だと解説しています。

大変おもしろい解釈だと思います。さすが千田さんです。

でも、福娘童話集様で上記の話をよく読むと、(千田さんの解釈に反対するわけでは無いのですが:汗)、もう少し違った解釈もできるように思えてきます。なぜなら、福娘童話集様の掲載話によれば、なんと左コブ爺さんは、(自称ですが)「踊りが得意」だったというのです!

つまり「ほんらい、長所で勝負できた」のは、不幸になってしまった左コブ爺さんの方だったのです。

整理すると
・怖い鬼に囲まれたのは、2人とも一緒だった
・鬼に遭遇したのは、右コブ爺さんにとって予期しない出来事だった
・「上手に踊る」という長所をより強く持っていたのは、左コブ爺さんの方だった
・左コブ爺さんは、事前に右コブ爺さんから話を聞いた上で臨んだ
と理解できます。

現代のビジネスで考えれば
・同じリスクが有る案件に
・より多くの情報を掴んだ上(つまり準備や心構えをした上)で
・より優れた技術や能力をもって
・相手の不利な状況を利用し
乗り込んだのは、左コブ爺さんだった事になります。

どう考えても、左コブ爺さん圧勝です。でも結果は違った。・・・・なぜでしょうか?。

私が注目したのは2人の性格。
左コブ爺さんも右コブ爺さんも、邪魔なコブがあるという同じ欠点を抱えていました。しかし楽天的な右コブ爺さんは、欠点を気にもせず、ニコニコ笑顔です。
一方左コブ爺さんは、自分の欠点が気になってしょうがありません。いつもコンプレックスに悩まされ、イライラと怒ってばかりいます。

そんな2人が同じ災難に出会った場合、能力や運や情報以上に「物事の捉え方」が命運を分けたと考えることはできないでしょうか?。

再度、龍馬の言葉を紹介したいと思います。

『深刻になるより真剣になれ 深刻になっても上手くいかんけんど真剣になれば天も味方するぜよ』
坂本 龍馬 坂本 龍馬:土佐藩郷士

長所を活かすためには、欠点や無いものにとらわれるのではなく、自分の長所を見つめている事。(鬼に囲まれるような)どんな状況でも「楽しんでしまう」事。深刻になるのではなく、真剣になる事。

こぶとりじいさん の話に、人生をたくましく生きるヒントを学ばせていただきました。

名古屋:伏見のオフィスより感謝を込めて。

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


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今日の学び:深刻にならずに、真剣になれ!
今日の箴言:
ピーター・F・ドラッカー:経営学者
坂本 龍馬:土佐藩郷士
今日の書籍:仕事の答えは、すべて「童話」が教えてくれた:千田 琢哉:朝日新聞出版
今日の写真:いらすとや

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しゅういち
しゅういち
9 年 前

こんにちわ!
1つの童話でも、いろんな解釈がありますね。短所を伸ばせってのもそうですけど、「1つの答えに集約したがる」のもどうかな、という感じですね。
「この童話の教えは○○」じゃなくて、「この童話からどんなことを感じましたか?」という風にすれば、楽しいかもしれませんね。
話は変わって龍馬ですが、どんなときでも深刻にならなかった人みたいですね!
ひすいこたろうさんの本でそれを知って、龍馬について知りたい!と思って幕末の本も買いましたが、結局読んでないです・・・

ぼくもついつい深刻になってしまうので、龍馬のようになりたいです(笑)
とりとめのないコメントになってしまいました・・・
また遊びにきます!