思いやりは生き残る力

こんにちは、MSLABOです。

2013年9月から遅遅として進まなかったブログの準備ですが、今年に入ってなんとか形にできました。この世の中にはブログやホームページを通して、非常に沢山の方が無償で情報を公開されています本当に助かりますし、凄いですね。今日はそんな思いやりの心について考えてみたいと思います。


思いやりのこころ:木村 耕一:1万年堂出版』の始めに素敵な話が紹介されていました。思わず気に入って、この本を購入させて頂きましたw。
すこし抜粋紹介してみたいと思います。

東京ディズニーランドのレストランに若い夫婦が訪れ「お子様ランチ」を注文しましたが、レストランで働いていた若いアルバイトの青年は戸惑ったそうです。

なぜなら「お子様ランチ」を頼んだ夫婦は2人きりで、子供を連れていなかったからです。規則では「大人だけで、子供用のメニューを頼む人は、お断りする」事になっているのだとか

断ろうとした際、少し考えてこんな質問をしたそうです。「失礼ですが、お子様ランチは、どなたが食べられるのですか?」。

質問に対し、若い奥さんがうつむいて答えたそうです。「死んだ子供のために注文したくて・・・」。若い夫婦にはなかなか子供が出来ず、やっと授かった子供も病弱で早くに死んでしまったのだとか。その日は死んだ子供の命日だったそうです。

「子供が大きくなったら、親子3人でディズニーランドへ行こうと楽しみにしていました。(中略)一周忌の今日、せめて、私たちの心の中に生きている娘をディズニーランドへ連れて行ってやりたいと思ったんです。本当に娘が生きていたら、ここで一緒にお子様ランチを食べたんだな、と思うと、つい注文したくて・・・」。

アルバイトの青年は笑顔で答えました。
お子様ランチの注文を承りました。ご家族の皆様、どうぞこちらへ」。

そして2人がけの席から4人がけのテーブルへと夫婦を案内し、子供用の小さな椅子を運ぶと、3人分のお子様ランチを届けたのだそうです。

この話を読んで私は目頭が熱くなりました。・・・思いやりの心、素晴らしいですね。今の日本では、なにかと規則だの前例だのばかりが重視され、みんな責任を取る事を回避する傾向があるように思います。恥ずかしながら、私の職場でもそのような傾向があります。

もしもこの青年が同じように考えていたなら、この話は成立していなかった事でしょう。この青年の勇気と思いやり、そして、それを許容するディズニーランドという職場と経営者に賞賛を送りたいと思います。

ディズニーランドでは沢山のアルバイトが、アルバイトとは思えない素晴らしい活躍をする事で有名ですよね。この他にも素晴らしい話が沢山あるようですので、興味のある方は調べてみると感動できるかもしれません。

思いやりについては、他にもいろいろな話があります。
例えばみんさんは、極楽の食卓で使う箸と地獄の食卓で使う箸は、どちらが長いかご存じですか?。え、行ったことが無いから判らない?・・・ごもっとも。

木村さんの本に載っていた話を紹介します。

ある人が極楽と地獄の見学に出かけたそうです。
まず地獄に行くと、そこは昼食時で細長いテーブルに罪人達が向かい合って座っています。「地獄のことだから、きっと粗末な食事に違いない」と思ってみてみると、意外や意外、テーブルの上には豪華が食事が沢山並んでいます

ところがテーブルに座っている罪人達は、みんなガリガリに痩せこけています。よく見ると、罪人達は食事をする際に箸を使わなければいけないようですが、この箸が異常に長い。1mはあろうかという箸で、罪人達は必死に料理をつまもうとするのですが、上手くいきません。挙げ句の果てには怒り出す者や、隣の罪人が偶然つまんだ料理を奪おうとして争う始末。

次に極楽へ行くとそこも昼食時で、地獄と同じような長いテーブルに極楽の住人達が向かい合って座っています。ところが、こちらはみんなフクヨカで笑顔がいっぱい。手元を見ると地獄の罪人と同じような1mはある箸を持っています

おや?、おかしいぞと見ていると、極楽の住人達はその箸で料理を自分の口に運ぶのではなく、テーブルの向かいにいる他人の口に運んでいるではありませんか。

彼らは長い箸で料理をつまむと、向かいの人に「はい、どうぞ」といって食べさせ、食べた人は「ありがとう。今度は私が差し上げますよ」と、食べさせ返すのでした。

つまり・・・地獄と極楽では食事内容や食事で使う箸の長さは同じなのですね。ところが地獄の罪人はガリガリで争いあい、極楽の住人はフクヨカで笑顔。他人を思いやる事の大切さをわかりやすく紹介した話だと思いました。

科学がつきとめた「運のいい人」:中野 信子:サンマーク出版』にも、面白い話が紹介されていました。

現代人(ホモ・サピエンス)の祖先はホモ・エレクトスと呼ばれていますが、ホモ・エレクトスからホモ・サピエンスに至る系統は1つではなく、これまでに様々な人類の亜種が生まれ絶滅淘汰されて、最後に生き残ったのが現代人の祖先となるクロマニヨン人を始めとするホモ・サピエンスだと言われています。

HUMANhuman_zyukeizu

そんな絶滅した人類の亜種にホモ・ネアンデルターレンシスと呼ばれるネアンデルタール人達がいました。

従来の学説では、ネアンデルタール人は同時代にいたクロマニヨン人の攻撃により滅ぼされたと言われていましたが、中野さんによると、最近の解釈は異なってきているのだと言います

というのも、大脳の容量だけを見るとネアンデルタール人の方が現代人(クロマニヨン人)よりも大きいのだそうです。普通に考えると脳の容量が大きいネアンデルタール人の方が優勢で生き残りそうな気がしますよね。

現代人とネアンデルタール人とを比べると、脳の容量はネアンデルタール人の方が大きいのですが、脳の前葉頭と呼ばれる部分は現代人の方が大きい事がわかりました。

脳の前葉頭には前頭連合野と呼ばれる部分があり、この部分は創造的思考、利他の概念、社会性などの人間らしい特徴を示す部位なのだそうで、ネアンデルタール人ではなくクロマニヨン人が生き残ったのは、彼らより社会性に優れていたからだという説があるそうです。

つまり、体力の劣る子供や女性を守り、部族全体で食料を分け合って支え合う社会的な生活を営む力が高かったため、厳しい自然環境に適合して生き残れたというのです。我利我利のネアンデルタール人は滅び、他人を思いやる事ができたクロマニヨン人は生き延びた訳です。

中野さんは言います。「生き残りのコツを、ネアンデルタール人と現代人類の脳の差が教えてくれるのです」。


『人間関係の基本は思いやりだと言っとるんだ。』

土光 敏夫:実業家


『必要なのは知識ではなく、思いやりである』

チャールズ・チャプリン:映画俳優

私もクロマニヨン人に学ぶことが多そうです

長い文章を読んで頂き、ありがとうございます。あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。


今日の学び:クロマニヨン人は何故生き残ったか?
今日の箴言:

  • 土光 敏夫:実業家
  • チャールズ・チャプリン:映画俳優

今日の書籍:

  • 思いやりのこころ:木村 耕一(1万年堂出版)
  • 科学がつきとめた「運のいい人」:中野 信子(サンマーク出版)

今日の写真:freepic.com
いつか書く:

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